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【採択】微生物学・姫田敏樹講師/武田科学振興財団医学系研究奨励金

課題名「小児ウイルス性脳炎の新たな病原体Saffoldウイルスの病原性解析」
 Saffold ウイルス(SAFV)は、2007年にヒトから初めて分離・同定され、その後、腸炎、上気道炎、手足口病、無菌性髄膜炎など様々な小児検体から検出されているが、SAFV感染と疾患の因果関係は依然不明である。特に注目すべき症例として、死亡例を含む脳炎の小児髄液検体からSAFVが検出され、その症例は、近年東南アジアでの流行が問題となっているエンテロウイルスによる脳炎と類似の経過を示したことが報告されている。これらのことからも、SAFV病原性の早急な真相解明が求められている。私たちは、「SAFVの ①神経病原性の疫学調査、②病原因子の同定、③感染受容体の同定」を3本柱とし、SAFVの病原性解析を進めている。本研究課題では、②と③を主なテーマとし、創薬標的の探索、SAFV感染受容体高発現細胞作出によるウイルス分離の簡素化およびSAFV感染受容体トランスジェニックマウス作出による生体レベルでの詳細な病原性解析を目指す。

微生物学HP


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