記事のみ印刷する

【論文発表】一般教育機構(生物学)/解剖学I/総合医学研究所の共同研究「胎盤形成過程におけるガレクチン4のユニークな発現パターン」を解明した論文がPlacenta誌に掲載

 ガレクチンはβガラクトシドを認識する動物レクチンファミリーである。胎盤には、多種のガレクチンタンパク質が比較的大量に含まれることが知られ、胎盤特異的ガレクチンの一つであるガレクチン13は妊娠高血圧症候群のマーカーとして注目されている。近年、ガレクチンファミリーは母-胎児間(母胎間)インターフェイスのguardian(守護者)とも称され、注目を浴びつつある。今回我々は、これまで主に消化管で機能すると考えられていたガレクチン4が胎盤でも発現することを新たに見いだし、同時に、ラット胎児栄養膜細胞株の分化誘導開始後に発現が顕著に抑制されることも明らかにした。胎盤での母胎間インターフェイスの構築には、胎児栄養膜細胞の母体組織への浸潤が必須であることから、ガレクチン4の発現低下が胎児栄養膜細胞の分化、ひいては母胎間インターフェイスの構築に重要と推測される。

→論文はこちら


新着一覧へ