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【論文発表】共同研究/角田弘一先生(角田クリニック・本学S55年卒)・糖尿病内分泌内科学「ピタバスタチンのクレアチニン・クリアランス増加作用は酸化ストレスマーカー抑制と相関する(急性期・早期効果)」

Clinical and Experimental Nephrologyにアクセプトされました。
「ピタバスタチンのクレアチニン・クリアランス増加作用は酸化ストレスマーカー抑制と相関する(急性期・早期効果)」

 脂質異常症治療薬であるスタチンの腎保護効果が広く知られているが、そのメカニズムは明らかではない。今回の研究では、脂溶性スタチンであるピタバスタチンの腎機能・酸化ストレスマーカーに及ぼす急性期及び早期効果を健常者を対象に検討した。ピタバスタチン単回投与にて、クレアチニン・クリアランスは増加し、酸化ストレスマーカーは減少した。ピタバスタチン単回投与は脂質レベルに影響を与えず、これらは脂質代謝非依存効果と考えられた。ピタバスタチン2週間投与後、コレステロール・中性脂肪低下とともにクレアチニン・クリアランス増加・酸化ストレス減少が再確認され、尿アルブミン低下傾向が確認された(P=0.06)。ピタバスタチンは内皮細胞機能改善と内皮依存NOの産生を促すとも考えられており、脂質代謝に依存・非依存機構を介して腎機能を保護する可能性が示唆される。
 
 角田弘一先生は本学を昭和55年に卒業され、現在はクリニックを運営・日常臨床されるのと同時に、臨床研究を多数積極的に行われています。

「Clinical and Experimental Nephrology」

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