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【採択】血液免疫内科学・岡崎俊朗特任教授ら(第26回北國がん基金(研究助成))

課題名「スフィンゴ脂質による悪性腫瘍細胞の浸潤・転移抑制機構の解明」

【岡崎特任教授らの研究概要】
 悪性腫瘍において、初発時に手術療法、放射線療法や化学療法による寛解導入治療により、腫瘍の縮小や消失が効率に達成できるが、再発時に生じる多発性の浸潤(転移)が、患者の予後改善にとって大きな障害となっている。少量の抗ガン剤による維持療法は骨髄抑制や2次発癌などの有害事象のため、再発・浸潤予防に対する手段として最善の治療法ではない。したがって、長期に使用可能で有害事象の少ないこれまでの化学療法剤とは異なる腫瘍増殖・浸潤(転移)に対する抑制機序を持つ新規維持療法の開発が望まれる。
 本研究では、悪性リンパ腫細胞を用いてセラミド、SMなどのスフィンゴ脂質が細胞遊走、浸潤を細胞膜上のミクロドメインを介してどのような機構で制御するか、細胞レベルとマウス動物モデルによって検討し、腫瘍細胞の浸潤(転移)を抑制する新規抗腫瘍剤となる可能性について明らかにしたい。


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