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【採択】血液免疫内科学/梅原久範教授(ノバルティス・リウマチ医学賞)

課題名「IgG4関連疾患の病因病態関連蛋白および関連遺伝子の探索」

【受賞研究要旨】
 IgG4関連疾患は、血清IgG4高値を特徴としたリンパ増殖性の疾患で、組織中に著明なIgG4陽性形質細胞の浸潤を特徴とする21世紀に日本から発信された新たな疾患概念である。私達は、平成20年から23年まで厚生労働省難治性疾患克服事業、IgG4関連疾患研究班(梅原班)において、全国の各領域のエキスパートからなるオールジャパンIgG4チームを組織し解析に取り組んできた。
 その結果、「IgG4関連疾患とは、血清IgG4高値とIgG4陽性形質細胞の腫瘤形成あるいは組織浸潤を特徴とする病態で、従来の診断病名の範疇に留まらず、それらを同時性あるいは異時性に合併する新たな病態である。」という新たな疾患概念を確立し、「IgG4関連疾患包括診断基準」を世界に先駆けて発表した。2011年にボストンで国際IgG4関連疾患シンポジウムが開かれるなど、日本から発信されたこの新たな疾患概念は、今や世界的な注目を浴びている。


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