【受賞】糖尿病・内分泌内科学 北田宗弘講師が、第２８回糖尿病合併症学会においてYoung Investigator Awardを受賞

　糖尿病腎症の発症・進展機序の解明：北田講師らは、これまでに種々の糖尿病モデル動物を用いた研究により、糖尿病腎症の発症・進展には、高血糖により誘導される細胞内代謝異常（PKC活性化・酸化ストレス・炎症性変化の亢進など）がCausal　factorsとして重要であること、それに加えEndogenous protective factors（SIRT1・抗酸化酵素など）の作用の減弱もまた重要な役割を果たしている可能性を明らかにしてきました。したがって、糖尿病腎症は、Causal factorsの抑制とともに、Endogenous protective factorsの作用の改善の両者を目指した治療法の開発が必要であると思われます。
　たんぱく質制限を含む食事療法は糖尿病腎症の基本的な治療法の一つでありますが、現在のところその有効性は明らかではありません。そこで、たんぱく質制限と栄養感受性シグナルの変異に着目し、さらにCausal factorsの抑制とEndogenous protective factorsの作用の改善の観点から、糖尿病腎症の発症・進展機序の更なる詳細な解析と新たな治療法の開発へ向けて研究をすすめています。

→日本糖尿病合併症学会HP