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【論文発表】米国Duke大学と一般教育機構(生物学)/有川智博 講師の共同研 究「T cells downregulate macrophage TNF production by IRAK1-mediated IL- 10 expression and control innate hyperinflammation」がPNAS誌に掲載受理

 生体の免疫反応では、病原体が排除されたのち、活性化した免疫系が適切に制御され収束する現象が見られます。免疫系は自然免疫と獲得免疫の2つに大別され、自然免疫から獲得免疫へとつながる炎症惹起(活性化)機序については研究が進んでいますが、炎症の収束プロセスについては不明な点が多く残されています。
 本論文では、T細胞上のCD40Lによって刺激されたマクロファージのCD40が、細胞内Osteopontin (Intracellular OPN, iOPN)とIRAK-1を軸とするシグナル経路を活性化し、IL-10発現を誘導することをin vitro系で明らかにしました。実際にOPNノックアウトマウスを用いた敗血症モデルでは野生型に比べて病態が劇症化したことからも、iOPNが炎症の収束を担う因子として働く可能性を示唆しています。
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