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【論文発表】医学部公衆衛生学/西条旨子 准教授の国際共同研究「2,3,7,8-tetrachloro- dibenzo-p-dioxin in breast milk increases autistic traits of 3-year-old children in Vietnam」が Molecular Psychiatry誌に掲載

 ベトナムの旧アメリカ軍基地周辺地域住民のダイオキシン体内蓄積量が、40年以上経った今もなお高いことから、そこで出生した新生児を追跡調査し、対象児が3歳になった時点で、自閉症様症状に関する質問紙調査(ASRS)を行いました。その結果、母乳中TCDD(2,3,7,8-四塩化ダイオキシン)濃度が高く、TCDD体内蓄積の多い母親から出生した子供は、自閉症傾向指数が高く、自閉症傾向(autistic traits)が強いことを明らかにしました。しかし、この子供たちの認知、言語、運動などの一般的な発達は良好で、TCDDが高次脳機能に影響を与える可能性を示したと考えられます。
 本研究は、ダイオキシン暴露が小児の発達障害に関連していることを疫学的にヒトで示した最初の報告であり、この研究成果は、英国医学雑誌Molecular Psychiatry誌にロンドン時間2014年3月18日午前9時(日本時間同日午後6時)に掲載されました。
Molecular Psychiatryホームページ

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