【採択】糖尿病・内分泌内科学 金崎啓造講師/日本糖尿病財団 第1回ベーリンガー/リリー糖尿病研究助成金

研究課題名「糖尿病腎線維化機構における「尿」から再吸収された「糖」の意義を解明する。」

　糖尿病腎症とその他慢性進行性腎障害の根本的な違いは勿論高血糖の有無にありますが、高尿糖の存在も重要な相違点です。尿糖が病態に演じる役割は現時点では十分に解明されておりません。尿糖は通常、近位尿細起始部ではSGLT-2にて再吸収されますが、高尿糖下では過剰な糖吸収が生じ、近位尿細管に過剰糖負荷が生じている可能性があります。最近開発された抗糖尿病薬SGLT-2阻害薬はこの尿糖再吸収を抑制します。結果として、①尿細管負荷が軽減し、腎臓線維化が抑制される、あるいは、②糖供給抑制の結果として腎障害が加速する,　両方の可能性を考え検討を行います。

→日本糖尿病財団（研究助成について）