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【採択】腫瘍内科学・久村和穂講師/ユニベール財団 平成26年度研究助成

研究課題名「がん患者の就労と治療の両立を支援するための介入モデルの開発:がん診療連携拠点病院における就労支援に関する実態把握」

 近年のがん医療の飛躍的進歩により、患者は治療を受けながら比較的長い期間、社会生活を続けられるようになる一方、がん診断後に有職者の約30%が依願退職や解雇等により離職していることが報告されている。ただし、どのような医学的特性や社会的背景を有する患者が、どのような診断・治療の段階で、どのような就労問題を経験しているのか等、本邦のがん患者の就労問題の現状は十分に把握されていない。第2期がん対策推進基本計画では「がん患者の就労を含めた社会的な問題」が新たに取り組むべき施策として明記され、昨年から石川県では就労相談事業が全がん診療連携拠点病院で開始されたが、全国で本事業を導入した医療機関は20ヶ所以下に留まる。
 本研究は、現在医療機関で先駆的に実施されている就労支援の実態を詳細に把握し、がん患者が経験する就労問題の特徴とその支援に必要な要素を量的・質的調査で明らかにすることにより、がん患者の仕事と就労の両立支援モデルの原案作成に取り組む国内初の試みとなる。

公益財団法人ユニベール財団HP


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