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【採択】生化学Ⅱ・齋藤英仁助教/平成28年度学術研究振興資金 (若手研究者奨励金)

研究課題名「うつ解明に向けたストレス状態の脳で発現変動する遺伝子の研究」
 
 近年「うつ病」と「認知症」の患者数増加が社会的な問題となってきている。金沢医科大学では、全国に先駆け、うつ病と認知症の分子・遺伝子基盤の解明への取り組みを開始し、大規模な動物行動解析センターを整備して全学的な研究を行っている。これまでの研究から、ストレスがうつ状態を引き起こす重要因子であり、認知症の危険因子であることが示されているが、ストレスがどのように脳の遺伝子発現や神経機能に影響を与え、うつ状態や認知症に繋がるかについては研究が進んでいない。私たちは、強制水泳というストレスを与えて「うつ状態」に陥ったマウスの海馬で発現が変化した遺伝子を複数同定した。そこで、ストレスにより発現変動する遺伝子が脳細胞の分化や機能にどう影響するか、iPS細胞や遺伝子組換え技術などを用いて明らかにする。本研究によって、うつ病と認知症の発生に関わる分子・遺伝子基盤が解明されると考えている。
日本私立学校振興・共済事業団


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