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【採択】精神神経科学・大嶋一彰医員/松原三郎記念精神医学育成基金 松原記念奨励賞

研究課題名「認知症および高齢うつ病患者における嗅覚機能の比較」

 ADを中心とした認知症疾患とうつ病それぞれにおいて、嗅覚障害を呈することは報告があるが、両者を比較検討した報告は、われわれの知る限りない。そこで、本研究では、認知症患者と高齢うつ病患者における嗅覚障害について、内側側頭部構造や認知機能との関連性を含め比較検討することを目的とする。対象は金沢医科大学病院神経科精神科を受診した、65歳以上の認知症患者とうつ病患者とする。脳画像検査にMRIを使用し、内側側頭部構造の萎縮は画像統計解析法も使用し評価する。嗅覚検査は、カード型嗅覚同定検査; Open Essence (OE) を使用する。
 認知機能検査は、Mini-Mental State Examination(MMSE)および長谷川式簡易認知機能スケール(HDS-R)を用いる。嗅覚検査によって内側側頭部構造の萎縮や認知機能低下が予測できれば、認知症の早期発見ツールとしての有用性も明らかにできると考えられる。

 

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