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「論文発表」呼吸器外科 本野助教ら「pStageI肺腺癌における亜型分類の予後因子としての有用性」を、Medical Oncology誌に発表

2011年に肺腺癌の亜型分類がIASLC/ATS/ERSより発表され、予後因子としての有用性が報告されている。今回、当院で根治術を施行した浸潤性肺腺癌患者を対象に、腺癌亜型分類が予後因子として有用であるかを検証した。浸潤性腺癌全体での多変量解析では、無再発生存率への有意因子はCEA,pStage組織亜型(HR:95%CI:p値を順に示す,1.898:1.071-3.322:0.03,6.149:3.347-11.682:<0.01,2.342:1.233-4.274:0.01)であった。pStage Iでの多変量解析では、無再発生存率への有意因子は年齢、CEA、組織亜型(3.242:1.084-10.707:0.04,3.405:1.148-9.500:0.03,11.108:2.903-46.111:<0.01)であった。さらに、pStage IにおいてCEA、組織亜型(5.551:1.146-26.728:0.03,19.436:3.443-154.294<0.01)が全生存期間への有意因子であった。
通常は術後補助化学療法の対象とならないpStageIの肺腺癌において予後不良となる群の抽出が可能となり、術後の治療成績向上につながる可能性を示した。

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