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呼吸器内科学 水野史朗准教授らの論文"p53 Signaling Pathway Polymorphisms Associated With Emphysematous Changes in Patients With COPD."がChest誌に掲載されました

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は喫煙により発症する気腫性変化と気流閉塞を特徴とする慢性呼吸器疾患です。喫煙者のp53 codon 72遺伝子多型、MDM2 SNP309遺伝子多型を測定し、胸部CTでの気腫性変化(LAA%)との関連を検討したところ、p53、MDM2遺伝子多型いずれも肺気腫の指標であるLAA%に影響を与えていることが判明しました。またCOPD患者肺組織でのp53蛋白の発現とMDM2遺伝子多型との関連も明らかとなり、p53、MDM2遺伝子多型を強制発現した培養肺細胞においてp53の細胞増殖抑制作用やMDM2プロモーター活性に有意な差が認められました。喫煙により誘導されるp53蛋白により肺細胞のアポトーシスが惹起され、肺気腫の発症に関与することが想定され、その肺気腫発症にp53遺伝子多型が関与していることが示唆されました。

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