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【受賞】糖尿病内分泌内科学 国内留学生 植木典和 第38回 日本妊娠高血圧学会 学術奨励賞受賞

 2017年3月まで順天堂大学産婦人科より当科に国内留学していた植木典和(現 順天堂大学医学部附属静岡病院産婦人科)が2017年9月22~23日に熊本市で開催された第38回日本妊娠高血圧学会において学術奨励賞を受賞した。演題は「COMT不全はangiotensin IIに対する昇圧感受性亢進を惹起する」である。同テーマで2017年8月の第41回日本産科婦人科栄養・代謝研究会においても優秀賞を受賞した。
 COMTはestradiolの代謝産物2-hydroxyestradiolをメチル化し2-methoxyestradiol(2-ME)を生成する。我々は妊娠COMT不全マウスが2-ME欠乏を介して妊娠高血圧腎症様症状を呈することを以前報告した。今回、妊娠高血圧腎症の高血圧発症基盤と考えられているangiotensin IIに対する昇圧感受性亢進がCOMT不全により惹起されることを明らかにした(Hypertension. 2017 Jun;69(6):1156-1164)
 妊娠高血圧腎症は母児に致命的な合併症を惹起する。しかし、発症機序が未だに解明されていない。COMT不全/2-ME欠乏が妊娠高血圧腎症の発症に寄与する可能性が示唆された。我々は妊娠高血圧腎症の発症予防/治療の確立に向け、さらなる研究を進めていきたい。

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