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【論文発表】呼吸器内科学 大学院生 野尻正史医師、水野史朗准教授らの論文"ADRB2 gene polymorphism and emphysema heterogeneity can modulate bronchodilator response in patients with emphysema."がPulmonary Pharmacology & Therapeutics誌に掲載されました

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は気道病変と気腫病変が存在し、いずれの因子も閉塞性換気障害による呼吸不全をもたらします。気腫多様性と気道可逆性の検討では、気道可逆性陽性群において、上肺野有意の気腫病変を持つ群はprocaterolによる気管支拡張効果は弱く、上肺野有意の気腫分布群では、ADRB2 Arg16Gly遺伝子多型のArg/Arg遺伝子群がArg/Gly、Gly/Gly遺伝子群に比してprocaterol投与後のΔFEV1、BDR%いずれもが有意に高いことが判明しました。COPD患者においてADRB2 Arg16Gly遺伝子多型は、気腫多様性と関連して検討することにより、COPD患者におけるβ刺激剤による治療反応性の新たな予測因子となりうることが明らかとなりました。
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