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【受賞】肝胆膵内科学 久保田龍一 大学院生が第124回日本消化器病学会北陸支部例会において「優秀賞」を受賞しました。

 平成29年6月11日に富山県医師会館で開催された第124回日本消化器病学会北陸支部例会において、肝胆膵内科学の久保田龍一大学院生が『高CA19-9血症を呈した無症候性黄色肉芽腫性胆嚢炎の1例』を報告し、「優秀賞」を受賞した。CA19-9は、胆嚢癌などの胆膵系悪性腫瘍で上昇する代表的な腫瘍マーカーであるが、良性疾患である黄色肉芽腫性胆嚢炎で高値を示す報告も散見される。その大半が急激に生じた腹痛を契機に診断されているが、今回報告した症例は無症状で経過しており、画像的にも胆嚢壁の肥厚が著明で癌との鑑別が困難であった。切除する際の手術侵襲が大きく異なるため、術前診断における良悪性の鑑別は極めて重要であるが、CA19-9上昇を伴う胆嚢壁肥厚をみた場合、無症候性であっても、良性の黄色肉芽腫性胆嚢炎の可能性を念頭に置く必要があることを示唆する貴重な報告であった。今後のさらなる活躍を期待したい。

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