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【採択】リハビリテーション医学 田邉 望 医員/橘勝会 すこやか健康応援団 平成29年度医学研究助成

 研究課題名「過疎地域における高齢者の在宅生活を支える新たな生活期リハビリテーションプログラムの開発~石川県鳳珠群穴水町をモデルとして~」
 現在、金沢医科大学リハビリテーション医学科と公立穴水総合病院リハビリテーション部は共同で、穴水町における「市街地」と「集落部」各々の健康教室参加者を対象とした運動能力・栄養状態・認知機能のスクリーニング調査を行っている。
 本研究ではここに、活動量計による測定ならびに生活実態に関するアンケートを行い、加えて、それぞれの地域コミュニティにおける運動・栄養・認知に関連するフォーマル・インフォーマルサービスの調査を行う。以上の結果に基づき、それぞれの地域における高齢者の心身状態と生活環境(内部環境、外部環境)との関係を分析する。この分析により、それぞれの地域コミュニティにおいて運動・栄養・認知に関してエンパワーすべきポイント、使用可能なフォーマル・インフォーマルサービス、外部からの注入が必要なサービスが同時に把握できる。その後、地域ごとのエンパワーポイントに応じて、可能な限り地域に存在するインフォーマルサービスを使用し、足りない部分を補う形で公立穴水総合病院を含めたフォーマルサービスを組み込んだ高齢者の活動・参加向上プログラムを構築する。 プログラム構築後は、行政の同意を得たのち、まずは健康教室参加者を対象にした前述の調査報告ならびに事業説明を行い、同参加者を中心メンバーとしたプログラム実行委員会を立ち上げ、「住民の、住民による、住民のため健康づくり」の視点に基づいた対話の場としたのち、プログラムの実行に移る。医療者は多職種にて同委員会のファシリテーションならびに知識技能面でのバックアップの形で関与を継続する。
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