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【論文発表】病理学I 大学院生 徐暁鶴の論文「Upregulation of multiple signaling pathways by Dock5 deletion in epithelial cells」が、Molecular Vision誌に掲載されました。

 Rupture of Lens Cataract(RLC)マウスは高齢になると肉眼的に見て目が白くなる自然発症のマウスとして単離された。レンズ白濁による白内障ではなく、レンズ線維細胞が変性し、最終的にはレンズ核が硝子体内に押し出されることで白くみえる機構であることが明らかになり、Dock5の欠損が原因であることが2008年に報告された。Dock5はレンズ上皮細胞に発現していることから、どのようにレンズ線維細胞の変性が起こるのかが不明であった。今回の研究では、発症前の3週齢のRLCマウスのレンズ上皮細胞で発現するmRNAをマイクロアレイによって解析し、Dock5が欠損する上皮細胞で変化する信号伝達経路を推定した。推定に基づき予測されたリン酸化酵素群が実際にDock5の抑制で変化することを証明し、レンズ上皮細胞での炎症などに関与する遺伝子変化によってレンズ線維細胞が変性する可能性が示唆された。
 以上の研究は、本学小児外科、眼科、総医研との共同研究によって行われた。

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