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【論文発表】臨床病理学 水谷謙一先生の論文「An autopsy case of peripheral T cell lymphoma occurring in a postpartum woman: A unique case suggesting changes in the immunocharacteristics of lymphoma cells before and after delivery」がDiagnostic Pathology誌に掲載されました

【緒言】産褥期の悪性リンパ腫発症は稀であり、ホジキンリンパ腫やB細胞性リンパ腫、および、ごく少数の末梢性T細胞性リンパ腫(PTCL)の報告があるが、出産後のPTCLの剖検例の報告は見当たらない。
【症例】30代、喘息とアトピー性皮膚炎の既往のある日本人女性。第1子出産後4日目から全身性皮疹を認め、全身の皮下硬結とリンパ節腫大が出現し、皮膚生検が施行された。生検では異型リンパ球の密な浸潤が見られ、これらは免疫組織化学的にCD4陽性CD8陰性だった。最終的にPTCL, NOSと診断され、発症から1年3か月後に死亡した。剖検では、リンパ腫細胞が全身臓器に浸潤しており、これらはCD8陽性CD4陰性だった。
【結言】CD4陽性からCD8陽性への変化を伴うPTCLの出産後の発症・進行には、化学療法の影響だけでなく、出産前後の免疫状態の変化の関与が示唆される。

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