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【採択】解剖学Ⅱ 伊藤 哲史 准教授/公益財団法人 大川情報通信基金 2018年度研究助成

 研究課題名「言語音情報の脳内圧縮機構に関する基礎的研究:音の時間変化情報の脳内符号化」
本研究の目的は、言語音のような時間変化を伴う複雑音が聴覚情報の脳内統合中枢である下丘からその上位の内側膝状体に送られるうちに符号化がどのように変化し、情報圧縮が行われるのかについて、その神経回路配線を可視化することで解明することである。申請者の過去の研究から、下丘神経回路は興奮性細胞と抑制性細胞で異なる配線を持っていて、時間変化する複雑音は、大型抑制性細胞と、下丘中心核周縁部の興奮性細胞によって表象されている、つまり第1段階の言語音の情報圧縮が行われていることが明らかとなった。そこで、本研究では、大型抑制性細胞と興奮性細胞が下丘の上位中枢である内側膝状体でどのように配線を作り、どのような新たな情報を符号化し、情報圧縮するのか、遺伝子改変マウスと遺伝子改変ウイルスを使用し、聴覚生理学実験と神経解剖学実験を組み合わせることで明らかにする。

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