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【採択】免疫学・小内伸幸教授/2019年度 ノバルティス研究助成採択 研究課題:ミクログリア特異的遺伝子改変マウスを用いたアルツハイマー病発症機構の解明

 アルツハイマー病はβアミロイド、タウタンパク質の異常蓄積によって神経細胞死、脳萎縮、
記憶・思考障害が誘導される。現在500万人以上の罹患者がおり、超高齢社会を迎える我が国にとって大きな社会問題であり、同疾患の発症機序に基づく新しい創薬の標的を発見することが急務である。
 ミクログリア細胞は中枢神経における免疫担当細胞である。定常状態では神経システム監視、死細胞除去など恒常性を維持し、炎症時には損傷組織の貪食や炎症性サイトカインを放出する。同細胞はアルツハイマー病におけるβアミロイド蓄積部位に集積し、同疾患進行に寄与していることが示唆されているが本質的な役割は不明である。我々はミクログリア特異的な細胞標識化と除去可能な実験システムを構築した。本研究では、このシステムを用いてアルツハイマー病進行におけるミクログリアの脳内動態と病態における役割、更にその分子機序を明らかにして、新たな創薬の標的を創出することを目的とする。

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