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【採択】公衆衛生学 西野 善一 教授/公益財団法人橘勝会すこやか健康応援団 医学研究助成

研究課題「在宅高齢者における咀嚼機能と低栄養との関連性の検討と、その結果に基づく低栄養予防のための食物摂取の提言」
 
 近年、高齢者における「食べこぼし」や「軽いむせ」、「咬めない食品がある」といった軽度な口腔機能低下が全身の機能低下や栄養障害に繋がり、延いては生命予後にも影響を及ぼすことが報告されている。しかし、在宅で自立した高齢者についての研究は極めて少なく、加齢に伴う咀嚼機能の低下と栄養状態との関連性については十分検討されていない。 
 そこで本研究では、内灘町在住の高齢者を対象として、食物・栄養素摂取量調査に加え血清アルブミン値や下腿周囲径などの医学的栄養指標を測定し、咀嚼機能との関連性について多変量解析を用いて解析する。この時、ガムを用いて総合的に評価した咀嚼力や喪失歯数、咬合支持(噛み合わせ)を咀嚼機能の指標として用いる。また、咀嚼力の低下により摂取量の低下しやすい食品を特定し、咀嚼機能の低下した高齢者でも十分摂取できる調理方法やメニューを提言することにより、地域住民の低栄養予防に寄与することを目的とする。

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