記事のみ印刷する

【採択】生理学Ⅰ 加藤 伸郎 教授/公益財団法人喜・榮・音與支援財団 医療・科学技術の向上に関する研究に対する支援助成

研究課題「極低侵襲・光刺激のアルツハイマー新規治療法としての実用化」
 ここ10数年来、ニューロン内部に蓄積するアミロイドがイオンチャネルに及ぼす毒性とその克服手法を研究して来た。こうした手法のうちモデルマウスの行動で認知改善が認められ、しかも実用化が比較的容易と思われるのは光刺激であり、本研究にてその臨床応用の実現を念頭に種々の検討と調査を行う。
 光刺激は、網膜を介し海馬など辺縁系を含む中枢神経系の活動を高め、我々の想定する最初期遺伝子を常時活性化してイオンチャネルの再活性化と認知改善をもたらす。臨床前から軽度認知障害を経てアルツハイマー病診断に至る過程は、30年40年に及ぶ息の長いドラマであるが、中年期から生活習慣に光刺激を取り入れることで、これを50年60年と引き伸ばして逃げ切ることができるかもしれない。そのような光治療機器を提供できないだろうか。

公益財団法人喜・榮・音與支援財団
新着一覧へ