金沢医科大学概要2016/2017 第2版
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17SCHOOL OF MEDICINESpecial Features of Education■ 学生用電子カルテ 本学病院では、世界に先駆けて大病院型電子カルテシステムを開発し全面採用している。従って、CCSの学生には学生用に開発した電子カルテの使用が許可されている。 学生用電子カルテには、患者の個人情報は遮蔽されて、患者の医学的情報のみが開示されている。学生は、各病棟の臨床実習室において、実際の各種検査データや画像を読み、症例の問題点を明らかにし、主治医とともに患者への面接、処置や検査に立ち会うなどして、解決策をコンピュータ上で考察、論議して、診断、治療のプランニングの実際を学んでいく。 カルテの記載は原則としてPOS方式(Problem Oriented System)を採用している。特色ある教育制度■ オフィス・アワー(教員の学生専用時間) 学生が教員との話し合いの機会を設定しやすくするために、全教員には、週に少なくとも1時間は学生と自由に面談できる時間を設定し、学生の訪問に応じることが義務付けられている。 学生は誰でもこの時間帯なら予約なしに教員を訪ね、学科目についての質問や個人的な問題を相談することができる。また、学生と教員とのコミュニケーションにはe-mailも使用できる。■ 指導教員制 在学中は、学年主任および副主任が担当学年の学生の学習状況を把握し指導をするが、さらに、一人の教員が学生を数人ずつ受け持ち、学習指導や日常生活指導などにあたる「指導教員制」がある。人間同士のふれあいを重視し、将来、医師として患者に接する際に大切なコミュニケーション態度を磨くためにも有意義である。■ 学生による授業の評価 学生による各授業の評価は、各科目の授業担当教員ごとに携帯ネットシステムによりアンケートに表記させる。また毎年度末に全学生からのアンケートの形で評価が行われ、教員が行っている授業についてのフィードバックの一つとして役立っている。 大学の自己点検・自己評価の一環として学生間にも定着しており、調査結果は約60頁の報告書として公表され、教授、准教授、講師の全員に配布される。1996年度には5年間のまとめが、2000年度には過去9年間のまとめが刊行された。■ 教員の教育ワークショップ 医学部の教員は教員免許を持っておらず、教育学やその手法についての訓練も受けてはいない。したがって教員の教育学に関する意識を見直し高めることは教育効果を高めるために重要である。本学では1990年から教員のFD(Faculty Development)として、医学部教員を対象に、「医学教育に関するワークショップ」を定期的に開催している。目的は、教員が本学の教育方針を十分に理解し、それぞれの教員が持っている教育手法や教育技法の一層の向上を図ることにあり、ワークショップでは、どうすれば本学の学生に最も効果的なよい教育ができるかという主題のもとに、種々の面から検討できるようテーマを選んでいる。各グループによる発表に対して、討論、提案などが行われ、その結果はワークショップ報告書として発行され、実地に活かすべく講師以上の教員に配布され利用されている。また提案の一部を次年度のカリキュラムに反映し、教育の改善に役立てている。 実際にワークショップに参加した教員は、医学教育に対する認識を新たにすると同時に自己の研鑚を積む機会として非常に有意義であったと述べている。■ 教育懇談会 全学の教員が一堂に会して、教育に関する問題、悩みを自由に討論する場である。学長以下全教員が、テーマによっては学生も参加する形で、年に2~4回開催され、大学の方針としての学長の考えが教授会メンバー以外の教員にも直接伝わることや、教育現場の声が大学のトップに伝わる点で有意義な集会として位置づけられている。Electronic Medical Records for Student UseDuring their clinical clerkship, years 5 and 6 students are permitted to use the electronic medical records of the patients, which do not include identifiable patient information. Students can use these records to practice reading test results and images. Advisor SystemFor each school year, there are a supervising teacher and two or more supporting supervisors who are in charge of the whole year group and give necessary advice. Furthermore, we have an adviser system for each student. Several students are assigned to one adviser teacher. Students can consult their advisers about their studies and daily school life. Through this system, students have a chance to develop good human relationships with their adviser teachers. This is also useful in developing good communication attitudes and skills that are necessary when meeting patients as a doctor in the future. Faculty Development (FD) We consider faculty development important in raising the educational standards of our school. At the School of Medicine, we regularly offer seminars and workshops as part of FD.

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