金沢医科大学概要2016/2017 第2版
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53 本学の教育施設内には、「チュルプ教授の解剖学講義」や「The Doctor」などの、医学に関する名画が壁面に掲示されており、施設内に美術館のようなやすらぎを与えている。医師としてのプロフェッショナリズム形成の原点として、本学の美術部生が模写したものである。アートを身近に感じながら医学を学んでほしいという願いが込められている。チュルプ教授の解剖学講義 Rembrandt 画(1632年)Anatomy Lesson of Professor Nicolaes Tulup  1632年に行われたアムステルダム組合主任解剖官ニコラス・チュルプ博士の公開解剖学講義を記念して集団肖像画として描かれたもの。26歳の新進の画家レンブラントの出世作となった有名な絵とされている。※カンバス・油彩、寸法216.5×169.5cm、 Mauritshuis美術館蔵(オランダ、デン・ハーグ)。掲示場所:アナトミーセンター1階入口ホール腑 分 前田青邨 画(1970年) 腑分とは死体解剖のことで、日本では1754(宝暦4)年に山脇東洋が京都で行った腑分がもっとも古い。この作品は腑分が開始されようとする情景を描いている。※紙本・彩色、寸法123.5×170.0cm、 山種美術館(東京)蔵。掲示場所:アナトミーセンター3階ホール 同じような人体解剖の情景を描いた2枚の絵を比較すると、レンブラント絵では、見学する人々が旺盛な「知的好奇心」をもって解剖所見と解剖学書を見る表情が描かれているのに対して、前田青邨の[腑分]では見学の人々の表情に「祈り」がある。東西文化の興味深い対照を示すものではないだろうか。The Doctor Sir Luke Fildes 画(1891年) 木こり夫妻の幼女が病に陥り、医師が徹夜で容態を診る。窓の外はすでに明るんできて、両親は一睡もせずに傍らで成り行きを見守る。このような情景はたいていの医師や研修医が経験することである。 ロンドンのTate Britain所蔵。米国のAMA(American Medical Association)の100周年記念キャンペーンポスターとして配布され、また英国のNational Health Serviceの50周年記念にも使われた「良医の範」となる有名な絵画。掲示場所:医学教育棟5階アートのある学習環境チュルプ教授の解剖学講義(レンブラント)提供:Bridgeman Images アフロ腑 分(前田青邨)ⓒY.MAEDA & JASPAR, Tokyo, 2016 G0699The Doctor(フィルデス)提供:Lebrecht アフロ

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