金沢医科大学概要2016/2017 第2版
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5EDUCATIONAL PHILOSOPHYめの知識、資質、態度を身に付けているかを見極める試験です。この試験の合否は全国レベルで検討され、「前・国家試験」の役割を担い、第5学年への進級の合否決定資料となります。第5・第6学年での「診療参加型臨床実習Clinical Clerkship」では、スチューデント・ドクターとして患者に直接接することが大切であり、同時に患者の許しを得て、許される基本的な医行為を実施します。これらの技術はシミュレータなどを用いて手技に習熟します。また医療の多職種連携の重要性を学ぶ機会となり、十分な自覚をもって医療チームの一員に加わって経験を積みます。以上の医学部学士課程の達成の判定を経て、医師としてのプロフェッショナリズムの基盤形成ができた者が卒業を許され、医師国家試験に臨みます。 看護学部では、第1学年前期から基礎看護学実習をスタートし、第3学年では看護学各専門領域の実習を通年で行い、実践の経験を積みながら基礎知識や臨床現場での学習や考える学びに重きを置きます。第4学年は、看護学部学士課程4年間の集大成ともいえる総括的学習と看護師国家試験の準備を行います。本学卒業生の看護師国家試験の成績は伝統的に全国でのトップの成績を誇りとしています。 人類の歴史の中で、現代ほど生命科学が進歩、発展した時代はありません。21世紀に入り、ヒトの全ゲノム塩基配列の解読、iPS細胞の樹立、再生医療の開発などと、将来医学・医療に大きな影響を及ぼすと予想される成果が次々と報告されています。人の命をあずかる医療に携わる者には、このような急速な進歩やそれに伴う情報量の増加に対応して、生涯にわたって学習、研鑚に励み、安全で最良の医療を提供する責務があります。これは人の命をあずかる医療職に課せられた当然の責務(ノーブレス・オブリージ、noblesse oblige)であることを忘れてはなりません。学びの環境 金沢市に隣接する内灘の地にある金沢医科大学は、日本海に臨み、立山連峰、霊峰白山、医王山を仰ぎみる広大な自然環境に恵まれています。藩政時代に新井白石をして「天下の書府」と言わせた学都金沢は、医学教育でも長い歴史と伝統があります。「善の研究」の西田幾多郎の出身地は内灘に隣接するかほく市にあり、西田幾多郎記念哲学館は本学からは日常の散策の範囲内にあります。また金沢地域には高等教育機関が多く、現在12の国公私立大学を擁し、高等教育、人格の陶冶、国際レベルでの活躍にも良い環境を提供しており、金沢で学んだことを生涯の誇りとすることができるでしょう。 本学では教育職員450名、医療職員1,700名を擁し、研究・教育設備を充実させ、良き師弟、良き友との出会いを大切にし、互いに切磋琢磨する場を提供しています。また、豊かな思考力と良識に基づいた判断力、確固とした倫理観を持った、人間性豊かな医療プロフェッショナルを育成することに力を注いでおります。教職員一同は、多くの若者達が医療のプロとして育ち、やがて大きく社会貢献してゆくことが本学の教育の究極の目標とするところであり、社会的使命であると考え、有為の若者の参加に大きな期待をかけております。The university was established in 1972 in Uchinada, near Kanazawa, an academic town. The university has been providing medical and nursing education with the aim of developing good doctors and nurses with high ethical standards and compassion as well as modern knowledge and technical skills.Modern medicine has three core factors, namely the science of medicine, scientifically based medical techniques, and ethics. In modern society, there is also an increasing importance on education for the development of compassion. The university’s educational philosophy leads to the development of the three core factors together with compassion to establish the basis of medical professionalism.In developing empathy with patients, we implement a medical training system at the university which requires significant field work. In the School of Medicine, students in years 1–4 experience healthcare in the community, and those in years 5 and 6 participate in clinical work through which they can gain experience with medical teams. In the School of Nursing, basic nursing work starts in the first semester of year 1, and students in year 3 undergo work experience in their specialized fields. In year 4, students practice comprehensive skills.We focus on providing environments where students can actively participate and learn about clinical sites. Students at our university have the opportunity to fully utilize the excellent environment and facilities, meet great mentors and friends, and acquire medical knowledge and techniques. It is our goal to develop healthcare professionals who can work both in Japan and overseas with flexible thinking, common sense, a strong sense of ethics and compassion, and the resilience to face adverse conditions.The university practices this philosophy and these methods, and this is also our mission within society.Educating Students to becomeCompassionate Healthcare Professionals

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