bulletin2021_1
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蘇仙公白 レ母曰︑某受 レ命当 レ仙︑被 レ召有 レ期︒︵中 略︶母曰︑汝去之後︑使 ニ我如何存活︒一先生曰︑明年天下疫疾︑庭中井水︑簷辺橘樹︑可ニ 以代一 レ養︒井水一升︑橘葉一枚︑可レ 療 二神一仙伝人︑︒一巻九︵︑下蘇仙 公略りよ︶「橘」たちばな「橘」の実と葉キツ校章の由来 本学の校章は「橘」の葉と実を図案化したものである。由来は下記の神仙伝の故事によるもので、これを意訳すると次のようである。 蘇仙公は母の前にひざまずいて、「わたくしは命令を受けて仙人となるはずでございます。それに召されて行く期限もございますので、お別れを申し上げます」といって、母子ともどもにすすり泣き、別れを惜しんだ。 そこで母が「そなたが行ってしまった後、わたしにどうして暮らしていけというのかね」というと、蘇仙公は「来年になると天下に疫病が流行するでしょう。その時は、庭の井戸水と軒端の橘の木が暮しの資となるはずです。井戸水一升と橘の葉一枚で一人の病気を治すことができます」といった。 翌年、はたして疫病が流行し、遠近を問わずたくさんの患者がやってきて母に治療を乞うた。そして橘の葉と井戸水を用いて治療をしたところ、治らないものはなかったとのことである。 この故事から「橘井(きっせい)」という語が「医」の意味で用いられるようになった。本学では万人を癒す良医を育てるという願いと誇りを込めて、この橘がユニバーシティ・アイデンティティとして校章に採用されている。校章School Badge

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