金沢医科大学概要2022/2023
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KANAZAWAMEDICALHOSPITALUNIVERSITY ②①③④⑤⑥⑦60手術支援ロボット「ダビンチ」による腹腔鏡下前立腺全摘除術①執刀医 ②・⑦外回りナース(間接ナース) ③患者 ④第一助手 ⑤器械出しナース(直接ナース) ⑥メディカルエンジニア本学病院では、1974年の開院当初から一人の患者の全病歴を1ファイルに収納し、1つのIDナンバーで生涯にわたって中央管理するシステムを採用している。診療担当医は他の診療科の検査結果、所見、治療、投薬状況、経過などの情報を見ることで、重複した検査・投薬の防止に繋げており、各診療科の枠を超えた患者中心の医療を実践している。この「1患者1カルテ」の思想は、本学病院が1997年に全国に先駆けて導入した電子カルテシステムの基本となった。これによって各種の検査結果などの医療情報の共有と迅速な検索が可能となり、質の高い医療の提供を実現している。外来受診時には自動受付機を利用し、診察室へはプライバシーが考慮された患者呼び込み表示盤システムによって入室することができる。診療には電子カルテシステムが利用され、診察終了後は自動支払機にて精算できる。また、入院時にはリストバンドを用いた患者誤認防止システムで医療安全を担保している。 なお、令和5年1月に既存システムとパッケージ版を組み合わせた新電子カルテシステムに移行予定である。■日本医療機能評価機構認定 本学病院は、2007年1月22日付けで公益財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価の認定を受けた。 認定期間:2017年1月22日〜2022年1月21日 訪問審査実施延期の特例措置を受け、2022年6月22日から24日にかけて認定更新審査を受審した。■JIH推奨病院(渡航受診受入)認定 2019年2月19日に、北陸三県で初めて渡航受診者を積極的に受け入れるジャパン インターナショナル ホスピタルズ(JIH)推奨病院として認定された。 認定期間:2022年2月19日〜2025年2月19日■統合病院情報システム(電子カルテ)による  患者中心の診療支援■ 診療機能別センターの導入 39の診療科と各中央診療部は、院内の連携強化を図るとともに、地域の開業医や医療機関と緊密に連携し、質の高い医療を提供している。循環器センターでは、心疾患に関連する診療科を再編し、小児と成人の2分野による専門チームにより診療科の垣根を超えた切れ目のない治療の提供が行われている。乳腺センターでは、乳癌には集学的治療が重要であることから、各専門診療科と緊密な連携体制を構築し、患者中心の質の高い診療が行われている。また、認知症センターでは認知症をもつ患者本人と家族の視点に立って、地域ぐるみのあたたかいケアとサポートを行い、地域社会での共生と予防に取り組んでいる。女性総合医療センターでは、女性の生涯にわたる健康サポートを目指し、患者一人ひとりのライフステージと現在の健康状態を考慮したオーダーメイド医療が提供されている。救急医療センターでは、1次救急から3次救急までを包括し、24時間体制で重症患者および救急患者に対応できるよう高度な診療体制を整備しており、その他に集学的がん治療センターや、集中治療センター、内視鏡センター等も、それぞれの専門において信頼性の高い機能を有している。

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