medicine2020
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 患者さんの病気や体調不良に幅広く対応できる総合医の必要性はますます高まっています。地域医療の拠点となっている協力医療機関での臨床実習では高齢化が進む地域の訪問診療やへき地巡回診療を経験し、プライマリ・ケアに必要な知識と技能を身につけ、その必要性を理解します。 医局でのカンファレンス(症例検討会)に参加し、実際の患者さんの症例を基にスチューデント・ドクターの見解をプレゼンテーションします。複数の医師や研修医から質問やアドバイスを受け、適切な治療を導きだすための実践的な思考法や問題解決のプロセスを身につけます。30金沢医科大学氷見市民病院Kanazawa Medical University Himi Municipal Hospital能登北部地域医療研究所Northern Noto Institute for Community Medicine4 . プライマリ・ケアの実践5 . カンファレンスでのプレゼンテーション病院実習で経験できること 氷見市民病院は行政や地域の医療福祉施設と連携し、包括的な地域医療を提供しています。第5学年の学生は2~3名のグループに分かれ、氷見市民病院で1週間の臨床実習を行います。へき地巡回診療への同行や各診療科での実習を経験し、地域の中核病院が果たす役割と地域包括ケアシステムについて理解を深めます。2013年には合同カンファレンス室などを備えた教育研修棟が完成し、医学部生や看護学部生の教育研修に活用されています。行政や医療福祉施設と連携した包括的な地域医療を学ぶ高度な機能を備えた地域医療の拠点となっています。開院/2008年 職員数/446名 医療機関の指定/保険医療機関、DPC対象病院、臨床研修病院、救急告示医療機関(救急病院)、病院群輪番制病院、感染症指定医療機関、へき地医療拠点病院、生活保護指定病院、難病医療協力病院、被爆者一般疾病医療機関、労災指定医療機関他 病床数/一般病床245床、結核病床5床開設/2010年 職員数/4名 主な事業内容/教育(総合医の育成、地域医療従事者の育成)、研究(グローバルな視野での地域医療の研究)、診療(地域医療への支援・充実)、社会貢献(医療を軸とした社会貢献) 能登北部地域医療研究所は高齢化・過疎化が進む能登における医療再生の拠点となっており、「総合医の育成」に重点を置いた臨床実習を行っています。CCSの学生は各診療科での実習や訪問診療、へき地巡回診療を体験することで地域医療に役立つ知識と判断力、コミュニケーション能力を身につけます。毎年、本学提携校のバーモント大学、マクデブルク大学、マーサ大学からの交換留学生を受け入れ、本研究所にて地域医療の現状について学んでいます。超高齢社会でニーズが高まる総合医のスキルを身につける総合医の育成と地域医療システムの構築を目指しています。臨床体験の現場地域医療連携を学ぶプライマリ・ケアを学ぶ

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