金沢医科大学 医学部案内2021
32/52

輝く卒業生たち金沢医科大学で良医への第一歩を踏み出し、現在はそれぞれのステージで輝きを放つ先輩たち。自ら進んできた道を振り返り、医療の最前線で奮闘する姿を紹介します。東京都医師会副会長として地域医療の充実を目指すQOLに直結する耳鼻咽喉科の道へ2011年に東京都医師会理事に就任。現在は副会長として地域医療の充実に向けて地域包括ケアシステム構築や高齢者保健福祉施策に力を注いでいます。講演やメディア出演の機会も多く、分かりやすい解説で都民のヘルスリテラシーの向上に努めています。医師としては高邁な知見だけでなく、患者さんの気持ちに寄り添い、個々の願いを叶えるための創意工夫、技術研鑽に日々励み続ける「職人医師」を目指しています。高齢化が進む中で、医療も「治す、救う」医療から「癒し、支える」医療へと大きく変容しています。地域医療を担う者としては、地域のニーズに耳を傾け、多職種協働で臨む姿勢が大切です。開業医として30余年、目の前の患者さんやご家族を診察しながら、町医者の視点で地域社会を俯ふかん瞰し、医師としてどのような地域貢献ができるか模索し続けています。在学中はヨット部と軽音楽部に所属し、部活動に明け暮れる日々を送りました。学生時代の思い出は、常に大学周辺の豊かな自然とともにありました。日本海に沈む夕日は今も忘れることができません。息子も本学ヨット部で主将を務め、現在は親子2代のOBとして後輩たちを応援しています。耳鼻咽喉科は聴覚、味覚、嗅覚といった視覚以外の感覚器を対象としており、発声・言語・嚥下など人間が生きるために必要なQOLに深くかかわる分野です。また新生児から高齢者まで患者さんの幅が広く、内科的治療から外科手術まで診断治療が多岐にわたることにも関心を持ち、耳鼻咽喉科を選択しました。医局では、一般診療から頭頸部腫瘍といった専門以外の症例も幅広く経験することができました。母校の大学院で学位を取得し、関連病院に勤務。その後大学に戻り、鼻副鼻腔疾患の内視鏡手術や小児難聴を専門として外来に携わりました。2017年に縁あって医局の先輩のクリニックを継承し、慣れ親しんだ内灘町で開業。地域に根ざした「かかりつけ医」として、症状や不安を気軽に相談できる家族のように身近な存在でありたいと思っています。開業した現在も母校の先輩や後輩とはつながりが深く、医師国家試験に向けて一緒に勉強した仲間も情報を交換し合う心強い存在です。医師として最も重要なことは、人とかかわる力、思いやることができる力だと思います。金沢医科大学では多くの出会いが待っています。さまざまな経験の機会を生かして、患者さんに信頼される柔軟な人間性を身につけてください。開業したクリニックで患者に寄り添う医師に出会いや経験を生かし医師としての人間性を培うひとりの医師として大切にしたいこと最高の仲間に出会ったヨット部での思い出医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく出会いと笑顔を大切に地域で愛されるかかりつけ医に医療法人社団光生会・博朋会理事長平川 博之医師(1979 年卒業)Profile医学博士、精神保健指定医、認定精神科専門医・産業医公益社団法人 東京都医師会副会長公益社団法人 全国老人保健施設協会副会長(元) 公益社団法人 日本精神神経科診療所協会副会長耳鼻咽喉科はまなすクリニック寺口 奏子医師(2002年卒業)Profile日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医、医学博士親子でセーリング中の写真32

元のページ  ../index.html#32

このブックを見る