金沢医科大学 医学部案内2021
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循環器内科でカテーテル治療を究める硬式テニス部で出会った仲間が大きな財産心臓に興味があったことから循環器内科を選択し、卒業後は当時まだ広く普及していなかったカテーテル治療の技術習得に専念しました。その後、金沢医科大学病院で技術を磨くとともに後進の育成に努め、また地域医療施設においてカテーテル治療部門の構築も行ってきました。現在は金沢医科大学氷見市民病院で循環器内科の診療に従事しています。金沢医科大学氷見市民病院は、本学が指定管理者として運営しています。北陸では唯一の私立医科大学付属病院の分院であるとともに、地域医療の中核を担っており、ここではそのメリットを最大限に生かした臨床研修を行うことができます。地方の中核病院において研修医は即戦力ですから、すぐに現場の第一線に立つことになります。大学病院で高度な医療を学びながら、地域医療の最前線で豊富な臨床経験を得られるという、絶好の研修環境だと思います。医療に求められる社会のニーズは、時代とともに急激に変化しています。現代の医療現場で必要とされているのは、若く柔軟な考えと力。医療に興味を持つ皆さんのような若者が、我々のフィールドへ飛び込んできてくれることを期待しています。一生をかけて探求すべき医療の現場で待っています。アットホームな雰囲気の大学での毎日は、とても充実したものでした。6年間所属した硬式テニス部で、授業後に暗くなるまで練習に励んだ日々はかけがえのない思い出となっています。ともに汗を流した仲間は、医師として働き始めてからも助け合い、励まし合える大切な存在です。初期臨床研修は母校の金沢医科大学病院で行い、その後眼科に入局しました。当科のメインテーマである白内障や翼状片など紫外線にかかわる疾患の研究をベースに、眼科の一般診療を学びました。また初期臨床研修中に眼形成の分野に出合ったことも大きな経験でした。瞼の外科治療を学び、眼形成を専門としたことで、眼科医としての幅が広がったと思います。現在は医局長として臨床以外の仕事にも奮闘する毎日を過ごしています。診療で大切にしていることは、患者さんとのコミュニケーション。症状の訴えはもちろん、それ以外の話も丁寧に聞くように心がけています。病気ではなく人を診る医師でありたい。いつも心に留めていることです。実は大学に入学した頃、人の目を見て話すことが苦手でした。そんな私が今、人の眼を診察しているのは、同じ悩みを持つ友達と練習して苦手を克服できたから。皆さんも学生生活の中でコミュニケーション力を磨いてください。その努力は将来きっと役に立つはずです。大学が運営する中核病院で充実した臨床経験を臨床研修で出合った眼形成が専門分野医師を志す学生に伝えたいメッセージ臨床医として欠かせないのはコミュニケーション力地域医療に求められる幅広い知識やスキルを伝えたい病気ではなく人を診る医療の原点を大切にしたい金沢医科大学氷見市民病院 副院長・臨床研修センター長循環器内科 臨床教授福田 昭宏医師(1991年卒業)Profile日本循環器学会認定循環器専門医、日本心血管インターベンション学会認定医・認定指導医日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本臨床内科医会臨床内科認定医日本人間ドック学会認定医、日本心臓リハビリテーション学会認定指導士臨床研修指導医、臨床研修プログラム責任者、医学博士金沢医科大学眼科学 講師柴田 奈央子医師(2006年卒業)Profile日本眼科学会専門医専門分野/眼形成、白内障、翼状片、角結膜疾患33Kanazawa Medical University School of Medicine

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