金沢医科大学 医学部案内2021
7/52

本学では「倫理に徹した豊かな人間性」をすべての基盤とし、生命への畏敬から生まれる利他的な行動をとれる医師を育成しています。私自身、ふるさとが生んだ世界的哲学者・西田幾多郎氏の著書『善の研究』に感銘し、“人格とは他人を思いやる心である”と理解したことで、良医とは他人の痛みや苦しみに寄り添い、行動できる医師なのだと考えるようになりました。 そのような医師になる条件として、知識と技能、健康な身体、困難に立ち向かうタフな精神力の3つを有することがあげられます。医療系大学では、どの学生も、膨大な勉強量と実習における緊張感、また初めて人の生死に接する経験からストレスにさらされる場面に遭遇することでしょう。その時に学生の理解者となって医学の道を説き、導くことができるのは、本学の教職員や先輩たち、卒業生であり、困難を乗り越える経験が学生を大きく成長させます。このようなサポート体制は開学以来の伝統として受け継がれており、世界トップクラスの学習環境とともに、多くの医療人を育んできました。 本学で知識を習得しつつチーム医療の大切さを学び、同じ目的を持つ仲間と切磋琢磨する時間はかけがえのない思い出となり、倫理観と人間性を磨きます。医療人としてだけではなく、人間として成長する6年間を提供するため、大学もまた成長を続けていきます。金沢医科大学学長神田 享勉(1978年本学卒業)他者の心に寄り添い、利他的行動をとれる医療人を育成する7Kanazawa Medical University School of Medicine

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る