金沢医科大学 医学部案内2022
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卒業後の道チャンスを与えてくれる環境で、臨床研修医としてプライマリ・ケアを修得センター内に設けられた電子カルテ室個人用の机が並ぶ研修医室臨床研修センター2004年、医師国家試験に合格した医師が自らの意思で病院を選び、2年間の研修を受けることを義務付けた「新臨床研修制度」が導入されました。医学生は卒業してから2年間の初期臨床研修で医師としての基本的な診療能力を涵養します。その後、継続して専攻医として3年程度の後期臨床研修を修めれば、専門医試験の受験資格を得ることができます。制度の導入に伴い医学教育棟の4階に新設されたのが、臨床研修センターです。初期臨床研修医は、このセンターを拠点に各診療科をローテートし、プライマリ・ケア研修を進めます。センター内には研修医室、カンファレンスルーム、電子カルテ室、ロッカー室、ラウンジがあり、同じ建物の2階には24時間利用可能な研修医専用仮眠室17室(男性用10・女性用7)とシャワールームが設置されています。併設する事務課では、行政機関への各種申請業務、臨床研修管理委員会の運営、指導医・研修医のオンライン評価システム(EPOC)管理、研修医の各診療科ローテート管理、研修医の福利厚生関係など多岐にわたる業務を担当し、研修を支えます。臨床研修本院での初期臨床研修は、大学病院ゆえにレベルの高い医療が実践できること、立地条件から多くの一般的な疾患の診療や地域に密着した医療を体験できること、専門性の高い後期研修へスムーズに移行できること、そして指導医の年齢層が若く、話しやすい環境で研修できることなど、いくつもの特色を兼ね備えています。特に指導医は本学の学風をうまく引き継ぎ、とても開放的で、診療科の間の垣根、研修医との垣根、そして出身大学の違いを感じさせません。このような環境の中で、先輩の研修医はのびのびと修練を重ねています。臨床研修センターは指導医・スタッフが一丸となって、皆さん一人ひとりの健やかで実り多い研修を力一杯支援したいと考えています。大学病院の恵まれた環境を生かし充実した研修生活を送ってほしい臨床研修センター部長宮澤 克人Topics臨床研修医のためのCPC本学では研修医のための臨床病理検討会(Clinico-pathological conference: CPC)を定期的に行っています。研修医、診療各科医師をはじめ、学生、全職員、学外の先生方にも参加していただき、病理解剖症例をもとに、医療行為を振り返り、医療の質の向上をはかることを目的とする勉強会です。毎回、担当医および病理医による検討だけでなく、放射線科医による画像の読影、コメディカルや看護師による指定発言、ミニレクチャー等を行っています。30

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