金沢医科大学 医学部案内2022
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卒業後の道研修基幹施設としての特性を生かし、初期研修から研究の道へとスムーズに移行大学院医学研究科本学は、大学院医学研究科(博士課程)に生命医科学専攻を設置しています。専攻は3分野に大別され、その中に47の専門科目を体系的に配置しており、分野・科目が相互に連携し研究を行うことができるように複数指導体制を導入しています。収容定員は140名、標準修業年限は4年間で、所定の授業科目を30単位以上修得し、かつ必要な研究指導を受け、学位論文の最終試験に合格することにより、博士(医学)の学位が授与されます。本研究科は、社会人の就学に配慮した昼夜開講制を導入し、また初期臨床研修2年次からの入学も可能としています。2020年度からは、医学部4・5・6年から大学院の共通科目を履修可能とした「早期履修コース」、2021年度からは、臨床研究に従事する研究医を養成することを目的とした「研究医コース」を導入しています。両コースともに、修得した単位は大学院の修了単位として認定されます。多様な医療ニーズに対応―「がんプロ」「認プロ」大学間連携による共同プロジェクトとして「がん」および「認知症」の専門医を養成する教育コースを設置しています。■ 超少子高齢化地域での先進的がん医療人養成 (北信がんプロ)本学、金沢大学、信州大学、富山大学、福井大学、石川県立看護大学の北陸・信州の6大学と同地区のがん診療連携拠点病院が連携したプロジェクトです。最新のエビデンスを基に、希少がんを含むがん患者を臓器横断的に診療し、がん患者の思いに寄り添い、患者・家族の希望をかなえられるような、がん専門医師の養成を目的とします。■ 北陸認知症プロフェッショナル医養成プラン(認プロ)本学、金沢大学、富山大学、福井大学の北陸地区4大学と関連する医療機関等で実施するプロジェクトです。認知症患者の視点に寄り添った視野の広さ、かつ高い品格を有し、認知症医療を担うリーダーとなる専門医師の養成を目的としています。Voice研究と臨床に全力で挑み、目標に向かって走り続ける日々医学研究科4年次瀧 康彦(写真左)富山県出身。2016年卒業。医学研究科4年次福 淳史(写真右)栃木県出身。2016年卒業。ともに大学院在学中に金沢医科大学病院整形外科において勤務医として働き、医学博士の学位と専門医資格の取得を目指して共同で研究に取り組む。—— 現在の進路を選んだ理由は何ですか。また、どのような研究に取り組んでいますか。福大学院への入学を選んだのは、ずっと続く医師人生のなかに「専門性の高い研究に打ち込む時期」があってもいいと思ったからです。瀧私も同じです。学位と専門医資格を同時に取得できることに魅力を感じました。福現在は、患者さん自身の皮下脂肪の中にある脂肪組織由来幹細胞を用いて治療を行う「変形性関節症の治療プロジェクト」の一員として研究に取り組んでいます。敷地内にある基礎研究棟や再生医療センターで研究活動を行っており、所属医局である整形外科と研究機関である総合医学研究所が協力する形で進めています。瀧支援体制の充実もそうですが、臨床と研究の距離が近いこともメリットです。勤務医の仕事と研究を両立させるため忙しいのは当然ですが、若いうちにこのような経験をすることは自分自身の財産になると思っています。福臨床の現場で培った感覚や発見を研究に生かプロフィール医学部で大学院単位取得も可能32

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