金沢医科大学 医学部案内2022
36/52

輝く卒業生たち金沢医科大学で良医への第一歩を踏み出し、現在はそれぞれのステージで輝きを放つ先輩たち。自ら進んできた道を振り返り、医療の最前線で奮闘する姿を紹介します。東京都医師会副会長として地域医療の充実を目指す指導医に導かれ肛門領域の専門医に2011年に東京都医師会理事に就任。現在は副会長として地域医療の充実に向けて地域包括ケアシステム構築や高齢者保健福祉施策に力を注いでいます。講演やメディア出演の機会も多く、分かりやすい解説で都民のヘルスリテラシーの向上に努めています。医師としては高邁な知見だけでなく、患者さんの気持ちに寄り添い、個々の願いを叶えるための創意工夫、技術研鑽に日々励み続ける「職人医師」を目指しています。高齢化が進む中で、医療も「治す、救う」医療から「癒し、支える」医療へと大きく変容しています。地域医療を担う者としては、地域のニーズに耳を傾け、多職種協働で臨む姿勢が大切です。開業医として30余年、目の前の患者さんやご家族を診察しながら、町医者の視点で地域社会を俯ふかん瞰し、医師としてどのような地域貢献ができるか模索し続けています。在学中はヨット部と軽音楽部に所属し、部活動に明け暮れる日々を送りました。学生時代の思い出は、常に大学周辺の豊かな自然とともにありました。日本海に沈む夕日は今も忘れることができません。息子も本学ヨット部で主将を務め、現在は親子2代のOBとして後輩たちを応援しています。学生時代に外科系に魅力を感じ、消化器外科に入局しました。肛門の診療領域を選択したのは、指導医の先生より、肛門の治療と大腸内視鏡の勉強をすすめられた頃に、偶然出張先で肛門の手術に立ち会う機会があり、さらに関心を持つようになったことがきっかけでした。肛門疾患の多くは良性ですが、とてもデリケートな部分であり、人知れず悩む患者さんが沢山おられます。ひとりでも多くの患者さんの力になれたら・・・なりたいと思い、肛門専門のクリニックを開業しました。痔を患う女性は珍しくありません。しかし、「恥ずかしい」「診察や治療が不安」で、なかなか受診、相談できず悩んでいる方がまだまだ沢山いるのが現状です。私のクリニックでは女性の方も安心して受診しやすい環境づくりを大切にし、日々の診療では患者さんが話しやすいように、また私からは丁寧に分かりやすい言葉で説明するよう心がけています。現在の金沢医科大学は本学卒業生の教員が増えたこともあり、学生と教員のみならず学長や理事長との距離も近く、気軽に相談できる環境が整えられていると感じます。人そして命と向き合う医師の仕事には、医師だからこそ味わえる喜びや感動がたくさんあります。大切なのは、自分のためではなく、相手のために何ができるかということ。患者さんやご家族に関心を持ち、その時にできる精一杯のことをできる医師であってほしいと願います。 “たかが肛門・・・されど肛門” 実はとても大切な場所学生と教員の距離が近い面倒見のよさが魅力ひとりの医師として大切にしたいこと最高の仲間に出会ったヨット部での思い出医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく医療を取り巻く環境はこれから大きく変わってゆく患者の悩みを受け止め優しく寄り添う医師でありたい医療法人社団光生会・博朋会理事長平川 博之医師(1979 年卒業)Profile医学博士、精神保健指定医、認定精神科専門医・産業医公益社団法人 東京都医師会副会長公益社団法人 全国老人保健施設協会副会長(元) 公益社団法人 日本精神神経科診療所協会副会長草間かほるクリニック草間 香医師(1993年卒業)Profile外科専門医、日本大腸肛門病学会専門医、内痔核治療法研究会会員、日本臨床肛門病学会 技能認定制度認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、金沢医科大学病院女性総合医療センター 女性肛門病専門外来特定教授親子でセーリング中の写真36

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る