金沢医科大学 医学部案内2022
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※本誌は2021年6月現在の情報です。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、カリキュラムをはじめ内容に変更が生じる場合がございます。 最新の情報については直接大学にお問い合わせください。Topics2020年、新型コロナウイルス感染症が流行する状況下、特に第一・二波が全国に拡大していた時期に、本学においては卒前医学教育に関して以下のように対応しました。①4月からGW連休前までは在宅学習のためのスクリプト付き電子シラバス、②学内メールやGoogleの教育支援システムを用いたオンライン学習の構築と運営、③5月からはZoomを用いた遠隔講義のためのスタジオ設置やスケジュール管理、④第一波収束に際しての三密を避けた部分的対面講義の導入や臨床実習の再開、⑤第二波に際しての学生の移動ルールの作成など、本学がこれまで経験したことのない未曾有の危機への対応を行いました。幸い、第二波の収束と文部科学省からの「教室での1mルールへの緩和」の通達を受け、9月15日からは一教室に全員が出席できる従来型対面講義が可能となりました。「学生を新型コロナウイルス感染症から守る」と「教育の質を低下させない」という2つの目標を掲げ医学教育の運営に取り組んできました。肉体面では学生を新型コロナウイルス感染症から守れたと考えていますが、学生同士が講義・実習で顔を合わすことができず、「学生を精神的に守れたか?」という質問には自信を持ってイエスと言うことはできません。「教育の質を低下させない」という目標について、Zoomを用いた遠隔講義導入後のユニットに関しては、withコロナ時代前の対面教育と比較し学力の低下は見られず、むしろ学力の向上を認めました。この結果は、単に遠隔教育vs対面教育という教育手段の差ではなく、クラブ・サークル活動の自粛により学習時間が多く確保できたことが影響したと推測されます。しかし、withコロナ時代の遠隔教育では、ほぼ全てのユニットで標準偏差の拡大が見られました。遠隔教育は、学生間に格差をもたらすようで、今後克服すべき大きな課題です。教務部長 上田 善道1withコロナ時代の医学教育大学評価(認証評価)金沢医科大学は、公益財団法人の大学基準協会による大学評価ならびに認証評価を受審した結果、大学基準に適合していることが認定されました。認定期間:2021年4月~2022年3月医学教育分野別評価金沢医科大学医学部医学科は、日本医学教育評価機構(JACME)による医学教育分野別評価を受審した結果、国際基準に適合していることが認定されました。認定期間:2020年11月~2027年10月2新たな認証・認定評価を獲得9Kanazawa Medical University School of Medicine

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