金沢医科大学看護学部案内2018
21/32

 私の担当は精神看護学です。これまで精神科の臨床現場で看護師として働きながら、患者さんを生活面で看護することがその人の心にどう作用するかを研究してきました。また、精神看護専門看護師として、関係を築くことが難しい患者さんの看護をするなど貴重な臨床経験を積み重ねてきました。その臨床経験や研究成果を現在の授業に生かしています。 自分以外の他者が何を考えているのかを理解し、どのようなことを感じているのかをわかることは容易ではありません。授業では、さまざまな状況にある人の内面がわかりやすく描かれている事例を読んだり、教員がある人を演じて学生がそれに対応する演習をします。こうやって、自分が考えたことのないことに触れ、感じたことのない感覚を知り、援助できる対象をひろげていきます。本学の大学院には北陸で唯一、専門看護師教育課程の精神看護学分野が設置されており、連携しながら専門看護師の育成にも取り組んでいます。精神看護学 深沢 裕子教授臨床現場での研究を生かし、精神看護の効果を伝える母性看護学・助産学 矢野 惠子教授 「母性看護学」「助産学」は、女性のライフサイクルにおける妊孕性に関わる領域です。妊孕性とは女性の妊娠のしやすさのことであり、女性の一生に寄り添い、母性機能を健全に発揮できるように働きかけることが母性看護です。少子高齢化や晩婚・晩産化が進む中、女性の妊娠、出産、育児を取り巻く環境は大きく変化し、看護師、助産師教育においても不妊治療やハイリスク分娩を学ぶ必要性が高まっています。授業では看護する対象者の立場になって考えるよう促し、どんなケアが必要かを学生たちが自ら考え、発言できる場を設けるようにしています。 私は不妊症の方の相談にも関わっており、その成果を反映した研究をしています。高齢になると妊孕性が下がり、分娩リスクも高まるため、助産師が妊孕性の情報提供をできるようになる教育プログラムを考案中です。看護職はやりがいがある仕事です。本学でそのすばらしさを実感してもらいたいと思います。社会背景を考慮した母性看護学、助産学を探求にんよう21

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る