金沢医科大学 看護学部案内2022
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人工呼吸器などの医療機器使用者や、障害などにより医療的ケアを必要とする要配慮者の災害対策システムの構築に取り組んでいます。2020年11月に、自分の情報を入力しておくことで、災害発生時の迅速な治療・看護・搬送に役立つアプリ(K-DiPS Solo)をリリースしました。2021年度は、携帯電話会社と協力して、自治体がそれらの情報を集約し備蓄や訓練などに活用できるアプリ(K-DiPS Online)の実証実験を予定しています。TOPICS災害時要配慮者支援地域貢献・研究活動看護職は「みる」ことが仕事です。病気の人を「診て」治療の手助けをし、その人の生活行動を支援し世話をする、つまり面倒を「看る」。また、息をする、食べる、排泄する、運動する、眠るといった生きていくための基本的な生活行動を支えるためには、その人をよく観察する、つまり「視る」ことが必要です。そして、よく「視る」ためには、生きていくための仕組みを知らなければなりません。私の担当科目では解剖、生理、細胞生物学、生化学それぞれの専門家が連係し、人が生物として生きている仕組みを、分子から身体レベルまで統合的にとらえて理解するための授業をしています。生きている仕組みは驚異的にうまくできており、時に感動すら覚えます。皆さんにもぜひその感動を味わってもらいたいと思います。日常生活行動の仕組みを生物学的視点からとらえる医科学 島田 ひろき 教授私が担当する基礎看護技術論(フィジカルアセスメント)では、解剖生理学の知識をもとに聴診器で体の音を聞いたり、手で体に触れたりして見えない体の中の状態を知る技術の修得を目指しています。看護は、人が人に対して行うものです。学修したことや熟練した技術を使うのは、看護師です。対象となる患者さんが、その時に最適な状態になるにはどうしたらよいかを考え実践するのも看護師です。常に考えて行動する看護師になってほしいと思っています。あなたの手は、看護をする大切な手になります。看護の知識と技術を学んで、あたたかな思いを込め、患者さんの心に届くケアを一緒にしましょう。あなたのあたたかな心を看護者としての専門的な優しさに医療的ケア児と専門職が一緒にタブレット端末に入力発災時は、迅速な安否確認・救助に貢献 居場所を把握必要な物資を自動計算 期限を管理しつつ使用物資をストック MESSAGES FROM FACULTY教員メッセージ看護学部の教育と学生が身につける力、看護職に求められる素養について、各専門領域の教員に話してもらいました。基礎看護学 松井 希代子 教授在宅看護学 中井 寿雄 准教授18

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