金沢医科大学病院 再生医療センター 竣工
先進医療技術で、新たな臨床・研究拠点に
ごあいさつ
学校法人 金沢医科大学
理 事 長 竹越 襄
金沢医科大学は、「良医を育てる」「知識と技術をきわめる」「社会に貢献する」を建学の精神に、日本海側では唯一の私立医科大学として昭和47年に開学し、これまでに医師3,808名、看護師2,216名を社会に送り出してまいりました。
平成24年には創立40周年を迎え、その記念事業の一環としてグランドデザイン計画のもと「医学教育棟」を建設し、平成26年9月に竣工しました。そしてその翌年には、約42年間内灘の地に慣れ親しんだ地上13階建ての病院本館を約1年間かけて解体しました。これからその跡地に平成29年春の完成を目指し「中央診療棟」を建設する予定となっております。
このような状況下で、昨今世界中で研究が進められている再生医療をこの北陸の地でもさらに推進するため、昨年7月に『再生医療センター』の建設に着手しました。そして、このたび竣工の運びとなり、本学病院でもこの充実した施設・設備のもと再生医療の基礎及び臨床研究をスタートできることになりました。
今後、再生医療学分野での高度人材育成をも視野に入れ、次世代を支える医療人を育成する教育機関として、さらなる発展を期して教職員とともに力を合わせて努力していきたいと考えております。今後とも変わらぬご支援をお願い申し上げます。
金沢医科大学病院
病院長 松本 忠美
近年、幹細胞生物学の進展により、様々な臓器・組織の中に含まれる幹細胞が発見されてきており、ES細胞やiPS細胞のように様々な細胞源からも新しい細胞系が次々と作成されてきています。そして、それらの幹細胞を用いた新しい医療である再生医療とその基礎研究も世界中で盛んに行われ、実際に医療現場で臨床応用が開始されるようになってきており、数年後には再生医療は現実のものになるだけでなく、医療の中心になる可能性があります。また、再生医療は、臓器機能の再生等を通じて、国民の健康維持並びに疾病の予防、診断及び治療に重要な役割を果たすことが期待されております。
金沢医科大学病院は昭和49年9月に開院以来、「患者中心の医療」、「安全で高度な先進的医療の提供」、「病診・病病連携に基づく地域連携医療の推進」、「良医の育成」という基本理念のもとに、大学病院としての社会的使命を果たすため、様々な医療を提供してきましたが、このたび新たに『再生医療センター』を開設し、再生医療の臨床・研究を開始することとしました。
これからも患者さんや地域の医療機関の皆さまから信頼される病院づくりを目指して努力してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。
建物概要 |
鉄骨造、地上2階建て 建築面積:約300㎡(約90坪) 延床面積:約600㎡(約180坪) 工事期間:平成27年7月〜平成28年2月 |
主なフロア構成 |
2階:研究室、クリーンルーム、倉庫、センター長室、精度管理室、 カンファレンスルーム、書庫、トイレ、出入口 等 1階:細胞調製室、細胞受入室、資材保管室、細胞保存室、出荷室、ガウニング室、 バッファエリア、オートクレープ、管理室、資材倉庫、更衣室、機械室、 予備室、ホール、非常用出口 等 |
再生医療センター(地上2階建て)
細胞調製室