突然変異と呼ばれる遺伝子の形の変化が、まれに、卵子や精子で起こります。その変化はそのまま子に受け継がれますが、通常、体質や性質に影響を与えることはありません。しかしながら、極めてまれに、その変異遺伝子が病気に関係することがあります。この場合には、変異遺伝子を持つ子は発病する場合があります。変異遺伝子は、代々受け継がれ、病気の原因となるため、家族のなかに同じ病気の患者さんが多数見られるようになります。これが優性遺伝です。
ヒトは、両親から一つずつ遺伝子を受け継ぎますので、3万種類の遺伝子をそれぞれ二つずつ所有することになります。両遺伝子に変異がある場合にのみ発病する場合を劣性遺伝と呼びます。
優性遺伝と劣性遺伝では、次の子どもが病気になる確率は異なります。男女で発病に差のある遺伝性疾患は、X染色体連鎖遺伝と呼びます。
このような臨床遺伝の知識をわかりやすく説明します。 |