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神経難病の診療

17-4 脳脊髄神経科(神経内科)

1.神経難病とは

神経難病とは、原因不明で治療法がまだ確立していない慢性に経過する神経の病気です。厚労省指定の特定疾患(医療給付のうけられるもの)の大部分 が神経難病です。

神経難病には、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患、多系統萎縮症、ハンチントン病、多発性硬化症、多発性筋炎・皮膚筋 炎、重症筋無力症、進行性筋ジストロフィー、クロイツフェルト・ヤコブ病などがあります。

2.症状

力がはいりにくい、歩きにくい、手がふるえる、筋肉がやせてくる、筋肉がピクピクする、話しにくい、ろれつがまわりにくい、手足が勝手に動く、け いれん発作がおこる、物忘れがひどい、ものがのみこみにくい、手足が固くなる、転倒しやすい、ものが2重にみえる、など様々な症状があります。

また、神経難病の中には、遺伝性に生じる場合もあります。

3.検査

MRI(CT)

脳に萎縮や異常信号部がないかを調べます。

脳SPECT

脳の血流を調べる検査です。脳の血管に閉塞のある部位や脳の機能が低下している所がわかります。

脳波

脳の機能がわかります。てんかんの場合は、てんかんを引き起こす所が脳の中でどこにあるのかがわかります。

筋電図

筋肉の中に針電極を刺入することにより、筋肉の電位を調べる検査です。筋力低下や筋萎縮が、神経に原因があり生じているのか、筋肉に原因があり生 じているのかがわかります。

神経伝導検査

神経を電気で刺激することにより、信号の伝わり方を調べる検査です。

視覚誘発電位、聴性脳幹誘発電位、体性感覚誘発電位:脳や脊髄の中の神経の信号の伝わり方を調べる検査です。

髄液検査

脳脊髄液を採取し、脳内の炎症の有無などを調べる検査です。

遺伝子検査

遺伝性の神経難病の確定診断のために行います。

4.治療

これまでの所、有効な治療法が確立されていない疾患が少なくありませんが、新しい治療法の確立に努めるとともに、最先端の治療法を取り入れるよう にしています。また、分子生物学の進歩とともに、神経難病でこれまでわからなかったことが、次々と明らかになってきています。

例えば、遺伝性脊髄小脳変性症の中には、遺伝子翻訳領域内に位置するCAGリピート(くり返し配列)が、異常に長くなることにより、病気が発症す ることがわかってきました。また、家族性筋萎縮性側索硬化症の中には、フリーラジカルの解毒酵素の異常により病気が発症する場合があることがわかってきて います。

神経難病の場合、慢性に経過する場合が多いので、リハビリテーションや地域医療機関との連携が重要であり、積極的に行います。

※松井大医師は、遺伝子医療センタースタッフ(神経疾患担当)を兼務しています。

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