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画像支援ナビゲーション手術

41-1 耳鼻咽喉・頭頸科|講師 下出祐造

1.ナビゲーション手術とは?

手術ナビゲーションシステムは、手術部位の確認をリアルタイムに行いながら、安全で正確な手術ができ、技術と経験だけに頼っていた今までの外科手 術に変革を与えるものとなっています。

耳鼻咽喉科・頭頚部領域は、眼窩、頭蓋底などの危険部位が隣接し、また重要な神経、血管が走行するなど解剖学的に複雑で個人差が多いため、それを 十分に予知して手術を行わないと副損傷の危険性があります。約10年前に鼻の手術に応用されたのが最初で、国内では私どもの施設が初めて1997年から導 入し改良を進めてきました。これまでに300例を超える症例に応用してきており、今日では、国内の耳鼻咽喉科医療施設のうち約30施設でナビゲーションシ ステムが使用されています。

画像支援 ナビゲーション手術の風景

2.どのような手術に使われるのでしょうか?

今日、広い範囲の手術に使われますが、最も多いのは鼻の手術で、次に耳の手術、頭部、頸部の手術の他、顎・顔面外傷や組織検査に使われます。具体 的には、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、副鼻腔嚢胞、中耳炎、頭頸部の癌の手術で、特に再手術の場合、病変がひどく、広い範囲に及んでいる場合や奇形などの場合 に大変有用です。

※慢性副 鼻腔炎(蓄膿症)ナビゲーション手術中の画面。手術操作部位の3方向のCT画像と内視鏡画像が同時にモニター上に提示される。

3.有用性・安全性は?

米国での調査結果について紹介しますと、34人の医師(全症例数754例)について、副損傷は全く認められず、80%以上の医師が機器ならびに手 術の安全性を認めています。また90%以上の医師は今後も使いたいとの結果でした。ただ患者とシステムの基準設定のため、多少の手術時間の延長はあります が、必要以上に手術操作部位を拡げるのを避け、低侵襲で、取り残しのない手術ができることから、術後創傷治癒ならびに入院期間短縮などの医療経済効果も得 られます。

以上の理由から、解剖学的に危険の多い手術などにこのシステムを導入して安全性を増すことについては、社会的妥当性が認められると考えられます。

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