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悪性腫瘍の放射線治療

25-1 放射線科

1.放射線治療とは

放射線はエネルギーの一種で、主に身体の外部から病気の部位のみに当てて大きな治療効果が得られます。放射線は熱くも痛くもありません。麻酔の必 要もなく患者さまへの負担が少ない治療法なので、手術ができない合併症がある人や高齢者にも安心して施行できます。また手術と異なり、身体の外観、形態、 機能を温存し障害を可能な限り少なくして、病気を治療することができます。例えば、頭に照射されなければ脱毛などはおこりません。

2.放射線照射の方法

放射線治療は、専門スタッフにより精密に計画され、高精度の治療装置で必要範囲にのみ正確に照射されます。

身体の外から放射線を当てる外部照射は、直線加速機(ライナック)を用います。

身体内部に放射能物質を入れる内部照射は、192-イリジウムという放射能物質を格納した装置を用いて行います。内部照射は小線源を体腔内に入れ て治療するのでこれを適正な方法で行うと、疾患によっては手術と同等かそれ以上の治療効果が期待できます。内部照射は外部照射と併用または単独で施行され ます。

3.対象疾患

放射線治療の対象は主に悪性腫瘍であり、とくに頭頸部がんや子宮頸がんでは根治的治療を目的に施行されます。また症状緩和治療として、がんの骨転 移の痛みの軽減、転移性脳腫瘍の神経症状の改善などにも著明な効果が得られ、患者さまの生活の質(QOL:QualityofLife)の改善に大きく貢 献しております。

最近ではCT、磁気共鳴画像(MRI)、ポジトロン断層像(PET)などの画像診断およびコンピューターの進歩により、放射線治療の精度がさらに 向上しつつあります。

当院では悪性腫瘍だけでなく、加齢性黄斑変性症、バセドウ病眼症、ケロイドの術後再発予防等の良性疾患に対しても放射線治療を施行しており、成果 をあげています。

放射線治療はもちろん発展途上にあり、今後さらに有力な治療法のひとつになると考えられております。高齢化社会において、放射線治療はますます需 要が高まると予想されており、当院も最新の治療を行うよう努力してまいります。

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