睡眠時無呼吸症候群の診断
13-2 呼吸器科(呼吸器内科)
「睡眠障害センター」は北陸唯一の学会認定を受けた施設です
1.睡眠障害のチェック
あなたの最近の生活のなかで、次のような状況で眠ってしまうことがかいかどうかを0~3点で評価してみてください。実際は質問のような状況になっ たことがなくても、状況を想像してお答えください。
◆睡眠障害の「チェックリスト」EpworthSleepinessScale(JohnsMW, 1991)
- 0点:眠ってしまうことはない
- 1点:時に眠ってしまう
- 2点:50%前後の確率で眠ってしまう
- 3点:70%以上の確率で眠ってしまう
※下記8項目の合計が10点以上の方は病的な眠気があると考えられます。
- 座って読書をしているとき( 点)
- テレビを見ているとき( 点)
- 劇場や会議にて座っているとき( 点)
- 車の助手席に座って1時間走っているとき( 点)
- 午後の休憩時間、ソファーなどに横になったとき( 点)
- 昼食後、静かに座っているとき( 点)
- 座って人と話しているとき( 点)
- 車を運転中、渋滞などにより数分間停止しているとき( 点)
2.イビキは身体の危険信号
ところで、あなたは「イビキがひどく呼吸が止まる」と周りの人に言われたことはありませんか?また、自分のイビキで目が覚める、寝た気がしない、 疲れがとれない、日中も眠くなる、注意力が散漫になるなどの症状が気になったことはありませんか?
イビキは睡眠時に発生する「のどの粘膜の振動音」で、空気の通り道(気道)が狭くなったり閉鎖したりしたときにおこります。上向きで寝ると気道を 構成している筋肉が弛み、舌や口蓋垂(のどちんこ)が重力で沈下して、とくに気道が狭くなりやすくなります。
イビキをかいて呼吸が抑制され熟睡できないでいると、日中の眠気が現れやすくなって集中力、記憶力、活力などの低下がおこり、イライラしやすくな ります。さらに「呼吸がしばしば止まる状態」がおきると、酸素不足のため呼吸器系や循環器系に影響をあたえます。
このような場合は「睡眠時無呼吸症候群」を疑ってみてください。イビキは身体から発する危険信号です。
3.睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SleepApneaSyndrome:SAS)とは、1時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が5回以上おきる場合、また は一晩7時間の睡眠中に無呼吸状態が30回以上おきる場合をいいます。
(1) 上気道の閉塞に起因する閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)、(2) 呼吸中枢の異常に起因する中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)、(3) これらの混合型の原因によって、SASは3つの型に分けられます。ほかに関連する疾患として、単純いびき症、上気道抵抗症候群、睡眠時低換気などがありま すが、頻度的にはOSASが70~80%と最も多く見られます。
SASの主症状はイビキと無呼吸です。寝ると気道が閉じて換気ができなくなり、無呼吸状態では寝息が聞こえなくなります。しかし狭くなった気道を 通して呼吸しようとするため、間断なく呼吸努力が続けられます。そのうち低酸素状態で苦しくなると覚醒反応が起こり、呼吸が再開します。その換気の際にイ ビキ音が発せられるのです。睡眠時無呼吸を伴う時の呼吸努力の程度は覚醒時の5倍から10倍以上と言われ、いいかえれば運動をしながら寝ているようなもの です。寝汗をかき起床時に口内が乾燥する結果、目が覚めても疲労感と頭重感が残り、日中に眠気が出てくることになります。
4.睡眠時無呼吸症候群の診断
初診時に第1項の「チェックリスト」に記入していただき、おおまかにSASの有無を判断します。次はスクリーニングのため、アプノモニターを用い て一晩の無呼吸数、無呼吸時間を測定していただき、無呼吸指数(AHI)を算定して重症度分類を行います。これは小型器械なので、貸し出して自宅で測定す ることもできます。その検査結果をもとに、ポリソムノグラフィー(PSG)にて確定診断を行います。また、治療方針を決定するために内視鏡検査、食道内圧 測定、画像診断などを行い、個々の患者さまに最適な治療法を選択します。
5.睡眠障害センター
金沢医科大学病院の「睡眠障害センター」は、日本睡眠学会から睡眠医療の専門機関に認定され、SASだけでなく睡眠障害全般を扱う総合医療施設と しても審査に合格しております。ここでは、呼吸器内科、耳鼻咽喉・頭頚科、神経内科、神経科精神科などの専門医がチームを組んで、個々の患者さまに適した 治療を行っています。
最近はSASによる「居眠り運転事故」や「作業ミス」が大きな話題となっています。少しでも心当たりある方は、第1項の「チェックリスト」で10 点以上になった方は是非、睡眠障害の診断と治療を受けてください。
なお、睡眠障害の検査費用は、外来診療費のほか、簡易睡眠検査費3,000円、特別個室1泊の精密睡眠検査費24,000円となっています(いず れも保険3割負担概算料金です)。



