胎児診断

小児科(准教授)中村 常之

 

1.胎児診断について

子宮のなかにいる赤ちゃん(胎児)について、情報を集めることを胎児診断と呼びます。よく知られているのは体重や性別を知ることです。これも広い意味での胎児診断ですが、ここでは主に胎児の病気を診断することを胎児診断と呼んでいます。近年では、超音波診断技術の進歩により、生まれてすぐに治療が必要な赤ちゃんの病気も、胎児としてお母さんのおなかの中にいる間に診断できる場合が多くなってきました。

 

2.胎児診断の目的は?

胎児診断ができなかった場合、生まれた後に赤ちゃんの具合が悪くなってから、緊急で赤ちゃんを治療できる病院に搬送することになります。非常に遠方の病院へ搬送しなければならない場合もありますし、搬送中にさらに具合が悪くなる場合、搬送に耐えられない場合もあります。さらに、赤ちゃんの具合が非常に悪い場合は、短い時間のなかで正確な診断をつけ、手術などの治療方針をたてなければなりません。ご家族にとっても限られた時間のなかでお子様の病気、治療を受け入れていかなければなりません。一方、胎児診断が出来ていれば、出生前から胎児の状態や病気を理解し、十分な準備をしながら出産を待つことができます。このように生まれつきの重症な病気をもつ赤ちゃんが、生まれた直後から最適な治療を、最適な病院で受けることを可能にするために、胎児診断は非常に大切で欠くことができないものなのです。

 

3.どこまで診断が可能か?

重症で出生直後に発症する疾患は診断がつきやすいものが多く、軽症で出生後直ぐには発症しない病気(例えば、心室中隔欠損症など)には診断が難しい場合があります。ただし、重篤な疾患であっても診断が難しいもの(例えば、肺静脈の異常=総肺静脈還流異常症など)もあります。また出生前後で重症度が変化する疾患もあります。現時点では疾患の診断は可能であっても、その疾患の重症度を正確に予測することは困難です。ですが胎児診断の一番の目的は出生後の準備にあります。従って診断の完璧さを追求するのではなく、ある幅をもって出生後の経過や状態を予測し、どんな場合でも適切に対応できるように万全の準備をすることが重要なのです。

 

4.診療体制

毎週月、水曜日の午後(13時~15時まで受付)に胎児診断外来を行っています。

原則予約制になります。妊婦検診を受けている産科の先生の紹介状を持って来院されてください。

【診療受付時間】
平日 初診 8:30~13:00
  再診 8:00~13:00
土曜   8:30~12:00

金沢医科大学病院

〒920-0293 石川県河北郡内灘町大学1-1

TEL 076-286-3511

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土曜   8:30~12:00
【休診日】
土曜日の午後・日曜・祝日
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