うつ病に対する磁気刺激法

神経科精神科(教授)川﨑 康弘

1.「うつ病」とは?

うつ病は、憂うつな気分を主要症状とする病気です。最初は身体的な不調から始まり、睡眠障害、食欲減退、易疲労感などが現れ、仕事の能率が低下して不安、焦燥感も強くなります。将来に対する希望がなくなり、「こんなに苦しいなら死んだほうがましだ」などと考えるようになり、自殺してしまうことさえあります。一生の間にこの病気にかかる可能性(生涯有病率)は、13~17%といわれています。

 

2.うつ病に対するこれまでの治療法は?

一般に行われている治療法は、抗うつ薬による薬物治療ですが、最近では副作用が少なく、効果も優れた薬がたくさん開発されています。ところが、薬物療法の効果がない場合がしばしばあります。

 

3.磁気刺激法の適応は?

磁気刺激法(正式名「反復性経頭蓋磁気刺激」)は、神経精神疾患などに対する新しい治療法として注目されています。磁気刺激法は抗うつ剤治療では充分な効果が得られなかったうつ病患者にも有効な場合があります。実際の方法としては、磁気発生装置で作り出した磁気を頭皮上に当てることによって「前頭前野」という脳部位に刺激を与えます。治療前後の検査を含めて4週間程入院していただき、1日1回、10~12日間、刺激を繰り返します。

 

4.磁気刺激法の対象外は?

磁気刺激の強さは人体に害がなく、また不快感がない程度に調整されています。しかし、まれには軽い頭痛を訴える人がいます。

磁気刺激の対象にならない人は、①双極性障害(そううつ病)のうつ状態にある人②脳の器質的障害のある人、③てんかんなどのけいれん性疾患のある人、④重大な身体疾患のある人、⑤妊娠中の人、⑥頭蓋内に金属がある人、⑦心臓ペースメーカーを使用している人、などです。

 

5.磁気刺激法の治療費用は?

現在、磁気刺激は新しい治療法のため保険診療外で行われ、磁気刺激そのもの対しての治療費用は必要ありません。保険診療にて行われる入院、検査、併用療法については治療費用が必要です。

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