遺伝子導入動物の取り扱い要領
 
 


1 はじめに
現在、第二種使用等の遺伝子組換え生物等(以下、Tg動物と略)の基本事項は、1「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に示されている。 また動物実験であるからには、動物実験責任者、動物実験実施者及び飼養者は「動物の愛護及び管理に関する法律」「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」「動物実験の適正な実施に向けたガイドラインについて」「金沢医科大学動物実験指針」などを遵守しなければならない。 この手引きは上記の法律、指針のもとで、動物施設内で行われるTg動物を用いる実験において、その取り扱いに関する基本的事項について記す。なお、遺伝子組込みベクタ−を導入した遺伝子治療モデル動物や、異種の遺伝子を組込んだ組織等の移植実験動物もTg動物に準ずるものとする。ただし、Tg動物のうち文部科学大臣による承認が必要な実験は、本要領には含めない。

 

2 Tg動物の申込み、受け入れ
手続き等は、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に従って行う。国内外から受け入れる場合は、先方の分与手続きに従い、受け入れ側は学長の承認を受ける。業者からの購入もこれに準ずる。いずれの場合も、金沢医科大学組換えDNA実験安全委員会(以下、「DNA委員会」という)に対し「組換えDNA実験計画書」を提出し承認を受ける。その後、学長に「動物実験計画申請書」「動物個体を用いる組換えDNA実験計画書」の写しを提出し承認を受けた後、「動物飼育申請書」を提出する。Tg動物搬入後は、先方の遺伝子情報を再度、DNA委員会に提出する。

 

3.収容能力

 

場  所

最 大 収 容 能 力

基礎研究棟地階 103号室

  96ケ−ジ  480匹

基礎研究棟地階 発癌109号室

100ケ−ジ  500匹

基礎研究棟地階 新設101号室

  40ケ−ジ  200匹

感染動物施設 別棟

  24ケ−ジ   120匹

臨床研究棟7階 731号室

 144ケ−ジ   480匹

 

4 飼育・管理

1)感染性ウイルスを排出する可能性があるTg動物は、感染動物施設を使用し、飼育・管理等は感染動物施設利用申し合わせに沿って行うこととする。  

2)Tg動物飼育室での給餌・給水及びケ−ジの交換等の飼育・管理はすべて動物実験責任者、動物実験実施者が行うことを原則とするが、この作業の一部をDNA委員会及び動物実験委員会と協議の上、飼養者に委託することができる。

3)ケ−ジ交換(床敷き交換)は原則として週2回とし、給水瓶交換は適宜行う。

4)Tg動物飼育室からの動物の持ち出しは原則として禁止する。

5)ケ−ジはもとより、ケ−ジ内のTg動物は個体識別を明瞭にし、個体数のチェツクをケ−ジ毎に定期的に行い、必ず記録し、実験終了時までは保管する。

6)実験に用いたTg動物の子孫を得てそれを飼育する場合は、第1代と同様の管理を行う。

 

5 排泄物・動物個体等の死体の処理
Tg動物の排泄物、残存飼料、飼育ケージ、給水瓶等は必要に応じて消毒・滅菌し、専用のゴミ箱に入れる。実験終了後の動物個体等は、安楽死後消毒・滅菌を必要に応じて行い、黒ポリ袋に入れ、実験者の所属・指名を明記し、指定された動物保管庫に入れること。その後の焼却処理は飼養者が行う。なお、焼却処理以前の作業の一部を組換えDNA委員会及び動物実験委員会と協議の上、飼養者に委託することができる。  

 

 要領の改廃

この要領の改廃は、動物実験委員会及び研究所教授会の議を経て、研究所長の承認を得て行う。

 

 附則

  この要領は、平成23年1月1日より施行する。

この要領の施行に伴い、遺伝子導入動物の取り扱い要領は廃止する。


※1 資料問い合わせは研究推進課
 


参考資料  

 

1)遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年6月18日公布)


2)動物実験施設における遺伝子導入動物の取り扱いに関する手引き
  (平成7年5月)



 
 

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