昭和47年6月開学と同時に木村昭光講師(元教授、現在退職)が赴任し、体育実技(現生涯スポーツ)
は開講された。翌年4月に田村暢煕助手(現助教授)と上田文夫教務員(現講師)が加わって、金沢医科
大学体育学教室の基礎づくりがはじまった。同年5月に待望の体育館が竣工した。翌々年に山科忠彦教
務員(現講師)が就任し、ますます充実した授業が展開されるようになった。この間、非常勤講師として、北
沢清先生(故人、前ユニバ−シヤード日本陸上競技チーム監督)、前川峯雄先生(故人、東京教育大学名
誉教授)より「医学と体育」について開講(集中講義)された。実技担当では、金沢大学徳田喜平教授、石
川県立農業短期大学守田顕三教授、国立石川工業高等専門学校竹田完治教授、西村外志雄助教授の
協力をえた。本学体育では、人間は誰でも健康で生きる権利を有しているが現在の社会的背景、即ち、ハ
イテク化、高年齢化、高学歴化、男女平等化、高速化、生活習慣病の低年齢化社会において、この権利を
行使するための積極的な健康維持・増進の知識と技術を身につけることを目的に、健康科学・生涯スポー
ツをとおし教育している。健全な学生生活を送るための基本的要素としての健康な身体と精神の保持増進
をはかり、更に卒業後、社会の指導的立場に立って活躍するためにも、正しい健康観及び健康生活の樹
立をはかり、将来、医の道にたずさわる医学生として、より深く学ばなければならない。また教室では、金
沢医科大学病院人間ドック科(DHC(Dynamic Health Club))の「体力診断と運動処方」を担当している。従
来の人間ドックにおける「疾病、障害有無」のチェックだけにとどめず、壮健で長生きするためにも体力を測
定評価し、それに応じた運動量等を処方して、適切な指導助言をしている。
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