2001年2月の日記;モモついに二足歩行、わが家から安全地帯消失!
2001.2.1.(木)
沢山寝てもまだ眠い。慢性疲労症候群、実に便利な病名で、多くの人はこの診断名をつけて欲しがっているであろう。
入院患者さんの数が多いため、ムンテラ、書類書き、指示出しなど一つ一つはさほど大きな労力と感じられないものですら、蓄積し時間は過ぎ去っていく。
2001.2.2.(金)
またまた時間は過ぎ去る。自分の仕事はな〜んにもできないうちに。
2001.2.3.(土)
入院患者さんが既に飽和状態で、医師もアップアップ、病棟も空きベットなし。それにもかかわらず、容赦なく新患はやってくる。なんとか空ベットを確保したものの、月曜日に入院予定の2人分は見通し立たず。当日になってみないと、どうなるか分からない。こんなに、困っているのに、建築の始まった新病院では現在よりベット数が減る事になっている。どうもならん、気がするが。
研究データのまとめ、アミロイドーシスのケーススタディ作りをしているうちに、また色々と足らないものがある事が分かる。また、明日があるさ…。
2001.2.4.(日)
久しぶりに晴天とまではいかないものの雨や雪の降らない日曜日。朝から、どこ行くの〜。討論の結果、コスモアイル羽咋という宇宙科学博物館へ。宇宙船やロケットの部品が展示してあったり、プラネタリウムがあったり。プラネタリウムは星座を解説するタイプの通常のものとは異なって、科学的なプログラムで私は楽しんだが、ミハには面白くなかったよう。ミハは夜光性の星形のおもちゃ、私は宇宙人の顔のTシャツをゲット。
その後は、家具屋または総合ショッピングセンター系を3建ほどはしご。モモとミハを交互にダッコするだけで、結構な労働/運動。
2001.2.5.(月)
予定の入院患者さん2人分のベッドをやっと確保。
教授回診;いつもの如し。
患者さんのムンテラ;いつもの如し。
今年卒業した学生さんのムンテラ;一人でも多く内科に残ってくれい!
両腕の上腕二頭筋に筋肉痛。昨日のモモ&ミハのダッコ以外に原因は思い当たらず、いかに普段運動不足かわかる。
学習デスクが届いて以来、ミハはお勉強モード。百人一首を一緒にやっても、私は全く勝てそうな見込みなし。中学生〜高校生時代に古文系統が苦手で避けて通ってきたのに、今になって娘にしごかれるとは予想だにせず。くやし〜。
ミハは夜も子供部屋に一人で寝るようになった。成長を喜ぶべきだが、お父さんとしては少し寂しい。
2001.2.6.(火)
浜野病院;久しぶりに雪の降らない日に行った。
医科大に戻ってからは、レセプト書きだけで時間は過ぎ行く。
いまだ筋肉痛全快せず。なさけない体。
2001.2.7.(水)
外来は4時くらいまで。
医局で怒りたい事があるも、心の中で本日は待ったをかける。もう一日様子をみることにする。
2001.2.8.(木)
朝から結局爆発。心の中では大爆発なのだが、ぐっとこらえて小爆発程度にとどめる。
昼は何事もなかったように、業務をなんとかこなす。
夜は、とある勉強会→飲み会。1時半くらいまで。ヘロヘロ。
2001.2.9.(金)
患者さんが一人退院しやっと減ったと思ったのもつかのま、新入院患者さんが3人もあって、血免内科の入院患者さん40人となる。記録かも。トホホ…。他院からの紹介はそうそう断われないので…。
それでなくとも二日酔いなのに、入院ラッシュでヘトヘト。
夕方より、車で上越の実家へ。さすがに、少々のビールで眠くなる。
2001.2.10.(土)
実家で骨髄穿刺をやろうと思っても、物がなかなか揃わない。また、次回にしてもらう。医局で新たに実験を立ち上げる時のようである。軌道にのるまでは、何かと苦労も多い。
夕方まで仕事をした後、車で金沢へ。またもや富山の前から雪に見舞われ疲労。雪道は神経使いますね。
なんだか、最近の日記は疲れた話ばかり、いやんなっちゃうな〜。そういえば、朝のポンキッキーズで、「泳げタイヤキ君」のパラパラ・バージョンをやっていたが、何でもパラパラになっちゃうのね。個人的にはスーパースランプのパラパラの曲のCDをさがしているのだが、探し方がわるいのか発見にいたっていない。どなたかご存じの方おいでたら、情報をお願いします。
吉村達也著「孤独」(新潮文庫)。ミステリーとホラーの融合という事だが、これはちょっと? 個人的には全ての謎が論理的に解決されるような本格推理の方が好み。ホラー的な作品も幅としてあっても良いが…。読むのに数日間を費やしたが、残念、あまり感銘なし。
2001.2.11.(日)
朝から例のアニメ続き。「タイムレンジャー」はスペシャルで、歴代のスーパー戦体シリーズの軌跡;「ゴレンジャー」ってなつかしいなあ、その後はさっぱり分からんけど。仮面ライダーはいつのまにか「クウガ」が終わって「アギト」になっているし、「おじゃ魔女ドレミ#」はいつのまにか「もっとおじゃ魔女ドレミ」になっているし、だけど中味はほとんど変らないので、安心モード。おっと、日直だった、病院へいかなくちゃ。せっかく自分で入れたコーヒーを飲む時間なし。
入院患者さんは昨日一人退院されて40人の大台はかろうじて割れたものの、これだけいると重症の人も何人かいてバタバタしているうちに時間だけ経過する。困った困った。
WOWWOW3で、成瀬活雄監督「不機嫌な果実」。南果歩主演の、一言でいうと人妻の不倫物だったが、実に退屈で途中で中断。林真理子さんの原作だが、この人の小説/批評文など読んでも全く共鳴する部分がないと思ってはいたが、もうこの人の関係したものを読んだり見たりするのは止めることにする。
2001.2.12.(月)
昨日よりミハがまたコンコンして全身倦怠、食指不振なので、どこにも行かないで寝て曜日。一家ダラ〜ン。そういえば世の中は3連休だったのだなと思うも、どうしようもない。ダラ〜ンの休日もたまにはいいか。
2001.2.13.(火)
これだけ入院患者総数が増えると必然的に重症者も増える。こういう時に限って、安パイのはずの患者さんまで一緒に一過性の症状を呈したりする。”私をほっとかないで”と訴えられているよう。これも必然。
火曜サスペンス劇場、「街の医者・神山治郎 輸血ミス」。一応、当大学病院の血液センター副部長などという肩書きがついているので(何もそれらしき仕事はしておりませんが…)、どれどれと思って見ました。まあこういうふうに、自分では明らかな過失がなくても、訴えられたりする可能性はこの仕事をしていれば常につきまとう訳で、少々複雑。ストーリーはありきたりで、前半でほぼ結末まで読めてしまうようなもの。TVの2時間ドラマではこのへんが限界か?
ああ、また仕事が進まなかった……。
2001.2.14.(水)
外来。
世間的には今日はあの日。義理も本命?もありがとう。義理の数が例年より増えた気がするので、景気が少しは回復してきていると考えてよいのでしょうか?
2001.2.15.(木)
なんとなく入院患者さん達に重症化傾向あり。できる範囲の処置は行なって帰ったつもりなのだが…。
2001.2.16.(金)
就寝して1時間ほど眠ったところでポケベル。患者さん急変し病院へ。挿管→レスピレーターにのっかり落ち着いたかなと判断し→少し仮眠+朝食をと思って家に戻る→再び急変、携帯で呼ばれ病院へ急行。一度に2人の患者さんが重体。昼飯を食べる間もなく、バタバタの一日。
家では、ミハがカルタ(百人一首)大会で一等賞だったので大げさに賞賛したら、「なんでそんなに喜んでんの〜」「何か買ってくれればいいのに〜」、だって…。
疲れているので早く寝ればよいのだが、神経が高ぶっているのか? なかなか寝る気になれず、でも11時に就寝後は熟睡。
2001.2.17.(土)
よく寝たはずだが、いま一つけだるい。
外来の予診;なんで外来診察医のなかに、あんなに偉そうな人が多いのか? 外来医として、出ているからには診てくれればいいのに、なんだかんだと言い訳をして断わる人多し。自分も気をつけよう。
第17回北陸造血器腫瘍懇話会。金大のリンパ腫の話。福岡大学病理の大島孝一先生の「EBウイルス感染とリンパ増殖性疾患について」。余計に混沌としてきているという事が分かった。
よせばいいのに、そのあとまた少々のお酒を飲みに。
2001.2.18.(日)
少し前にオープンした●●インテリア、早くも空いていて、確かに大きいのだけれど、買うものなし。その足で●●●●ホームへ、ここで子供用のキティちゃん柄の収納ケースを購入。その足で、●●プラザへ、ヘルスメーター(もちろんキティ柄)を購入。トイレの便坐やタオルもキティで、家中キティちゃんだらけ。……。
2001.2.19.(月)
やっぱり締切りにならないと書けなかった、『アトラス対応 血液病学ケーススタディ「Amyloidosis」』をようやく仕上げる。いつもギリギリで生きている。
2001.2.20.(火)
今日は平和な病棟でありますように。
溜まっている入院サマリーのうち一冊を書く。また、電子カルテでトラブる。
電気グルーグ「イルボン2000」(KI oon Records)。電気グルーブのCDにはいつも滅茶カッコヨイ曲とダサダサの曲が混在していて何回も繰り返し聴くのは辛いところがあるのだが、このCDは良い。ライブという事もあり、ダレる曲がなく(例外は「ジャンボタニシ」のみで、これとてライブの中の一休みくらいなところ)、延々とイケイケである。「フラッシュバックJ-POPカウントダウン」のチェルシーの「今週のNo.1は〜」というMCに続き「シャングリラ」が始まり、ワーッと盛り上がるが、ここでも曲をブレイクで分断し、フルコーラスやらないでさっさと終わってしまう。カッコイイなあ。
「舛添要一の税金のことが面白いほどわかる本-ここがヘンだよ日本の税金」(中経出版)。確定申告の時期だが、毎年の事ながら妻にまかせてしまった。罪ほろぼしという訳ではないけど、一応お勉強。確かに、日本の税制は基本原則である;公平、中立、簡素のいずれの面でも問題有り。しかし、本当に公共事業を始めとする政府の無駄使いを止めて欲しい。そうでなければ、義務だとはいえばかばかしくて税金を払う気がしない。
2001.2.21.(水)
外来は比較的早く2時半頃終了。そのあと、地下の売店に昼食を買いに行ったが、弁当やパン等は見事に何もなし。金ちゃんヤキソバしょうゆ味;TVコマーシャルで気になっていたので試食;まあまあだけど、ややしょっぱい。
昼頃から咽頭痛、全身倦怠感あり、発熱はなし。風邪かな?、さっさと帰って寝る。
2001.2.22.(木)
症状は改善しないが、熱がないので休めもせず。PL(風邪薬)を処方すると、オーダリング画面上は劇薬扱いになっているのにビックリ。麻酔薬や筋弛緩剤、抗癌剤などならば分かるが、単なる風邪薬なのに、どういう基準で劇薬・毒薬と表示しているのか分からない。抗癌剤でも毒薬扱いのものと、普通薬と同じ扱いのものがあって、益々混乱。
早く寝ればいいのに、LAレイカーズ v.s. SAスパーズをつい見てしまう。どっちの料理ショーも見てしまう。
2001.2.23.(金)
比較的長時間作用型の眠剤を半分服用した結果、寝付きはよくなかったが熟睡でき、朝から体調良好。よく患者さんに「睡眠薬ってのみ始めたら癖になってだんだん利かなくなるのでしょう? いつもいつも飲んでたら危険なのでしょう?
」と聞かれるが、「飲みすぎれば危険だけど常用量ならば大丈夫。眠れない、眠れない〜とイライラして翌日も疲れて困るくらいであれば、少量の眠剤を服用して翌日元気な方が良いのではないかと思う。飲むかどうかはあなたの自由です。」と答える事にしている。
車で上越の実家へ。雪のないドライブは楽でいいなあ。
2001.2.24.(土)
実家で外来。上越の実家では初の骨髄穿刺・生検を2件施行。開業医で骨髄までみる医者は少ないであろう。マイノリティーではあるが、スペシャリティーで勝負する。医科大で普段行なうのとは違って、穿刺・吸引までの手技と、塗沫標本作成も行なわなければならないので、手順・手際が重要であるがなんとかなった。
夕方、車で金沢へ。雪のないドライブ、疲労度が少ない。
2001.2.25.(日)
朝から金沢勤労者プラザでミハのカワイ体育教室の発表会。見ているだけではなくて、親子体操だの親子ゲームというコーナーがあり、なかなかハード。明日、あちこち筋肉痛になりそうな…。
2001.2.26.(月)
昨日の運動で、あちこち筋肉痛になりそうな気がしていたが、予想適中。あちこちに湿布を貼って出勤。
またまた、例の事件の影響で●●支持率が落ちたらしい。風あたりが強いのは始めから分かりきっていたこと。下手な言い訳をいう暇があったら、事件発覚とともにその場にかけつけるとか、ミエミエであっても努力の素振りでも見せればまだ救われるのに、その素振りもなし。地元では相変わらず支持率が高いらしい。ああ、恥ずかしい。
2001.2.27.(火)
朝は冷え込んだが、北陸では珍しい快晴。気持ちまで晴れやかになる。飛行機雲まで見えて、遥かサンディエゴの気候を想い浮かべる。空が青いとそれを反射する水が青く映えるため、普段の景色もまた趣きが違って見える。
浜野病院→散髪→医科大の当直。
2001.2.28.(水)
朝早起きして、国際シェーグレン・シンポジウムの募金趣意書、収支概要作り。あっという間に時間が経過。
外来。予約患者さんは少なく、珍しく午後1時には昼食もとれ、早く終わるかと期待したが、終わる間際に対診だの新患だので、結局終われたのは4時。
夕方より、某飲み会。紆余曲折あったが、AM1時半に就寝。
2月はあっという間に過ぎ去りし…。